こんにちは。富澤商店スタッフの三谷です。
今回はふわふわの柔らかい口当たりと、バターたっぷりのリッチな風味で人気の「ブリオッシュ」についてご紹介したいと思います。フランスではボウルに注いだたっぷりのカフェオレとともに朝食に食べられているイメージがありますが、そもそも「ブリオッシュ」がどんなものなのか、改めておさらいしていきましょう。
「ブリオッシュ」とは?
ブリオッシュとは、バターと卵をたっぷりと配合したフランス発祥のリッチな菓子パンの1種。
名前の由来としては、「bris(ブリ)=砕く」「hocher(オシェ)=ゆさぶる」のふたつの言葉を組み合わせたという説と、ブリ―地方(チーズで有名です)の名前からという説があるようです。
ブリオッシュは「viennoiserie(ヴィエノワズリー)」と呼ばれるパン菓子の代表的なもののひとつで、その仲間にはほかにクロワッサン、パン・オ・ショコラ、パン・オ・レザンといった発酵生地や折込の発酵生地で作られる朝食やおやつ用の製品があります。
▼ヴィエノワズリーのひとつ、クロワッサン
ブリオッシュはその生地をベースとして、さまざまな形のバリエーションがあります。
もっとも有名なのが「Brioche a tete(ブリオッシュ・ア・テット)」と呼ばれるダルマのような形の頭(フランス語でテット)つきのブリオッシュ。
その他にも型に入れて焼成した「Brioche Nanterre(ブリオッシュ・ナンテール)」や、三つ編みに成型した「Brioche tressée(ブリオッシュ・トレッセ)」なども定番です。
またフランス各地にも形や混ぜ込む副素材の異なる地方色豊かなアレンジがあり、古くからフランスで親しまれてきたパンであることが伺い知れます。
「基本のブリオッシュ」の作り方
藤野幸子先生のこちらのレシピは、伝統的な「ブリオッシュ・ア・テット」の成型のもの。冷蔵庫でゆっくり発酵することにより、キメの細かいなめらかな生地に仕上がります。
ぽこんとかわいく頭がのった、ダルマのような形が特徴的。ブリオッシュ型を使用するフランスではもっともポピュラーなブリオッシュのレシピです。少しコツの必要な成型の仕方などもチェックしてみてくださいね。
「ブリオッシュ」の生地を作る
準強力粉の王道、リスドォルを使用した基本のブリオッシュです。
●材料(6個分)
準強力粉(リスドォル) 200g
きび砂糖 20g
ゲランドの塩 4g
ドライイースト4g
水 70g
スキムミルク 6g
無塩バター(室温) 100g
卵 50g
卵黄 20g
ブリオッシュ型 6個
準備
材料を準備する。イーストと水は合わせて1分おき、さらに卵、卵黄を加えて混ぜる。
生地作り
ボウルに粉、砂糖、塩、スキムミルクを入れて手で混ぜる。水とイースト、卵液を1に加えて混ぜてヘラでひとまとまりになるまで混ぜる。
台に移して滑らかになり薄い膜ができるまでよくこねる。薄い膜ができる。
室温に戻したバターをちぎって加えてカードで切るように混ぜる。
台に移して、薄い膜ができるまでこねる。薄い膜ができる。
一次発酵
丸めてタッパーに入れて蓋をし、2倍になるまで発酵(14度で約2時間 時間は目安で見た目で確認)。2倍になる。
丸め直してタッパーに入れ直して、一晩冷蔵庫に入れる。
成型
冷蔵庫から出す。強力粉をふりながら、6分割にして丸める。
転がしながら、くびれを作る。指を差し込むようにしてブリオッシュ型にする。
二次発酵
バターを塗った型に入れて、布巾をかけて1.3倍まで発酵させる。
※14度で約1時間。時間はあくまでも目安で、見た目で確認すること
発酵終了
焼き上げる
溶き卵(分量外)を刷毛で塗り、予熱したオーブン190度で15分焼く。
焼き上がり
全体的にきれいな焼き色がついたら、網に移して粗熱をとる。
表面はサクッと軽く、内層はしっとりふわふわなブリオッシュ。
芳醇なバターの香りがたまりません!
ホームベーカリー使用!ブリオッシュの人気レシピ3選
「ブリオッシュ」は伝統的な菓子パンの中でも、もっとも人気の高いレシピのひとつ。
王道の手ごねレシピはもちろんのこと、ホームベーカリーを活用したレシピも大人気です。
その中でも特におすすめのレシピをピックアップしました。
基本のブリオッシュ
「アルタイト食パンケースミニ」で焼き上げる、ミニ食パンタイプのブリオッシュ。
ホームベーカリーの「パン生地コース」で生地を作るので、お手軽なレシピです!
卵とたっぷりのバターのみの水分で捏ね上げました。夏場はパンケースをよく冷やし、捏ねの間保冷剤等をパンケースの上に置いておくと生地温度が上がらず、生地もダレにくくなります。
アルタイト食パンケース ミニ / 1個 1,100円 (税込)
ホームベーカリーでつくる 簡単ブリオッシュ
卵と牛乳をリッチに使ったブリオッシュをホームベーカリーで簡単につくります。フレンチトーストやアイスクリームを添えるなどのスイーツ系にも、トーストしてレバーペーストに添えたり、チーズを乗せて惣菜パンにも幅広くアレンジできます。焼きたてのバター香る、ふわふわ生地を是非味わってみてください。
オレンジのサマーブリオッシュ
卵黄入りのリッチな生地に、爽やかなオレンジピールとマンゴーを混ぜ込み
スリム食パン型でブリオッシュを作りましょう♪
レモン果汁で作るアイシングをかけると、暑い季節でも美味しく食べられる爽やかな味わいになります。
アルタイト食パンケース スリム / 1個 2,310円 (税込)
ブリオッシュのおいしい食べ方は?
ブリオッシュは何と言ってもそのふわふわとした柔らかな食感と、贅沢なバターと卵の風味が特徴。
最近では泡立てた生クリームをたっぷりとサンドする、「マリトッツォ」も人気ですよね。
また、ブリオッシュは意外と塩気のある素材ともよく合います。
フランス料理の世界では「フォアグラのブリオッシュサンド」なども定番ですが、ハム&チーズはもちろんのことレバーペーストなど、ちょっと個性的な素材との相性も抜群です。
ブリオッシュを焼き上げた翌日以降に食べるなら、トースターで軽く焼くのもいいですが電子レンジでほんの少しだけ加熱して温めるのもおすすめ(様子を見ながら、10秒ずつくらい)。トースターだと少しサクッとした食感になりますが、電子レンジの加熱なら焼き立てのふわふわ食感がよみがえります。でも加熱し過ぎには十分注意してくださいね。
フランスではボウルにたっぷりのカフェオレに浸して食べる、なんて様子もよく見かけます。
ちょっと乾いたブリオッシュ(だけでなく、クロワッサンやバゲットでも同じように浸します)にカフェオレが染みこむと、食べやすいしおいしい!ということなんだそうです。
これは日本で言えば「お茶漬け」に似た感覚なのかもしれませんね。
ブレッドナイフ(ビクトリノックス)波刃 / 1本 5,280円 (税込)
もっと手軽にブリオッシュができる、ホームベーカリー用のミックス粉
TOMIZには、ホームベーカリー専用のブリオッシュのミックス粉もありますので合わせてご紹介します。
ミックス粉のほかに用意するのは、水とイーストとバターだけ。
びっくりするほどリッチなブリオッシュ食パンが簡単に焼き上がります。
三谷は個人的に早焼きコースで焼くのがおすすめです。短時間で焼き上がるのはもちろんのこと、通常よりも少し高さが低くなるぶん、きめ細かい食感になるんです!(お好みでお試しください)
リッチな風味と柔らかな食感で大人気のブリオッシュ。
バターのブームが続く今だからこそ、バターをたっぷり使用するブリオッシュもさらに人気が高まっているのかもしれません。
その贅沢なおいしさをぜひご自宅でお楽しみくださいね!