こんにちは。自宅教室Nina kitchenを運営している三谷です。
皆さん、フォレ・ノワールを食べたことはありますか？チョコレートスポンジに真っ白な生クリーム、たっぷりのチェリーと削りチョコ、キルシュが効いていて、見た目も味もちょっぴり大人なケーキですよね。
でも、「フランス語なのにドイツのケーキ？」
今回は、そんなフォレ・ノワールについて深掘りしていきたいと思います。
フォレ・ノワールの名前の由来は？
「フォレ・ノワール」はフランス語で「黒い森」という意味。
フォレ・ノワールはもともと、ドイツ南西部のシュヴァルツヴァルト地方で生まれた「シュヴァルツヴェルダーキルシュトルテ」が起源と言われています。
それが後にフランスに渡り、親しまれたことからフランス語で広く呼ばれるようになったようです。
「シュヴァルツヴァルト」は「黒い森」という意味。
ドイツ南西部は針葉樹が密集している地域が多く、葉の濃い緑色が黒く見えることから黒い森地方と呼ばれるようになりました。ドイツ在住時、近くを車で通ったことがありますが、行けども行けども針葉樹林が続いていたのを思い出します。冬だったこともあり、針葉樹の黒と真っ白な雪との対比が印象的でした。
フォレ・ノワールが生まれた背景には、どうやらこの黒い森地方の自然が関わっているようです。
フォレ・ノワールの特徴は？
フォレ・ノワールの特徴としては、チョコレートのスポンジ、キルシュ酒のシロップ、生クリーム、チェリー、チョコレートコポーを使用していること。
これらは、下記のように黒い森地方の自然を表していると言われています。
・チョコレートスポンジケーキ → 黒い森
・生クリーム → 白い雪
・チョコレートコポー → 針葉樹の葉や落ち葉
お菓子そのもので風景を表現しているって素敵ですよね。
また、黒い森地方はさくらんぼの生産地として古くから知られており、挟む具材にはさくらんぼ、シロップには、さくらんぼのお酒「キルシュ」が使われているのです。針葉樹林なのにさくらんぼ？と疑問を持ってしまいますが、元々は針葉樹林ではなく原生林だったらしいです。18世紀頃、木材輸出のため繰り返される伐採によって森の地盤が弱くなったため、成長の早い針葉樹が植林され今のような「黒い森」になったとか。森林を維持するのは簡単なことではないですね。
飾りのさくらんぼは、本場ドイツでは酸味のあるサワーチェリーを使うことが多いようですが、近年は甘みの強いアメリカンチェリーもドイツ国内外で広く使われているようです。
こうして、この黒い森地方の自然や歴史、特産品などから生まれたケーキ「シュヴァルツヴルェダーキルシュトルテ」が隣接するフランスに渡り、「フォレ・ノワール」として広く親しまれてきたと思うと、やはり美味しいものを求める人々の間には国境はないのだなと思います。
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おうちでも作れるフォレ・ノワール！
今回は富澤商店レシピの「フォレ・ノワール」をつくってみました！
スポンジ生地には太白胡麻油を使用しているので、とっても軽いスポンジになっています。
作業が難しいと思われがちなナッペですが、「ナッペの動画」もご覧いただけるのでぜひ参考にしてみてくださいね。
チョコレートスポンジ
1.全卵とグラニュー糖をボウルに入れ、混ぜながら湯銭にあてて人肌程度に温める。
2.ハンドミキサーで白くもったりとするまで泡立てる。
3.粉類をふるい入れ粉けがなくなるまで切り混ぜる。
4.太白胡麻油と牛乳を合わせたボウルに、生地の一部を加えて混ぜ合わせる。合わせたものをボウルに入れ、さらに切り混ぜる。
5.紙を敷いた型に流しいれ、台に一度打ち付けて空気を抜き
170℃のオーブンで２５～３０分焼く。
6.
焼き上がったら型を一度打ち付けて空気を抜きケーキクーラーの上で冷ましておく。
スポンジ生地を3枚にスライスする。
グラニュー糖と水を合わせて電子レンジで600Ｗ５０秒加熱し、キルシュ酒を加えて混ぜ合わせ
る。
生クリーム
7.生クリーム、グラニュー糖をボウルに入れ、７分立てになるまでハンドミキサーで泡立てる。
組み立て
8.生地に上にシロップをうつ。
9.生クリームをぬる。
10.水気を切ったチェリーを並べて、その上にもクリームを薄く塗る。
11.２枚目のスポンジを重ねたら⑨⑩⑪を繰り返す。
12.3枚目のスポンジを重ねてシロップをうつ。
13.クリームをケーキ全体に塗り、ナッペをする。下塗り。
14.ナッペする。本塗り。
15.口金をセットした絞り袋にクリームを入れ ローズ絞りでデコレーションする。
16.中央にチョコレートコポーをのせて、クリームの上にチェリー、金箔をのせて完成！
【ワンポイントアドバイス】
★チョコレートコポーについて
なお、チョコレートコポーは、市販の板チョコをクッキー型や、大さじのスプーンなどで削って作ることもできるのでチャレンジしてみてくださいね♪
また、ドイツでは、ケーキ全体をコポーで覆ってしまうデザインもあるので、ナッペが苦手な方は
たっぷりのコポーでデコレーションするのもありですね♪
★シロップについて
一般的なケーキに比べてキルシュ酒（アルコール）が多めの配合になっています。
お子様やアルコールに弱い方が召し上がる際は、アメリカンチェリーの缶詰のシロップをスポンジに塗ってもおいしいですよ♪
進化するフォレ・ノワール
よく見かける丸型のケーキの他、スクエア型やドーム型のフォレ・ノワールも見かけます。
また、最近ではケーキのみならずムースやパフェ、アイスなど様々なスイーツにアレンジして提供しているお店もあるようです。ケーキとはまた一味違った食感が味わえるのも楽しいですね♪
富澤商店レシピの中でも、セミフレッド風、ブッシュドノエル風、ロールケーキなど素敵なレシピがあるので、覗いてみてくださいね！
おすすめの商品
終わりに
フォレ・ノワールのコラム、いかがでしたでしょうか？
ところで皆さん！美味しいチョコレートケーキは多々ありますが、ヨーロッパの三大チョコレートケーキといわれるものをご存知ですか？
まずはオーストリアの「ザッハトルテ」、続いてフランスの「オペラ」、そして！ドイツの「シュヴァルツヴェルダーキルシュトルテ」と言われているそうです。みんな素敵なケーキばかりですね♪寒い季節になるとチョコレートのケーキが食べたくなるのは私だけでしょうか(笑)
特に可愛らしいチェリーがのっているフォレ・ノワールはクリスマスにもピッタリなのでぜひ作ってみてくださいね。
黒い森地方の歴史と自然に思いを馳せながら♪
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