クッキー缶を作ろう!詰め方のコツと人気のレシピ7選

お菓子作り

こんにちは! お菓子教室主催の熊谷裕子です。
前回に引き続き、人気のクッキーについてご紹介します。

ここ数年は「クッキー缶」が大ブーム。昔はクッキー缶といえば大手洋菓子メーカーの缶入りクッキーを手土産に、、というイメージでしたが、最近は「自分でかわいいクッキー缶を作りたい!」という方が増え、SNSでも色とりどりの手作りクッキー缶の画像があふれています。いつか自分でオリジナルのクッキー缶が作りたい、でもちょっと大変そう、、、という方も、ぜひトライしてみましょう。
クッキーの種類のセレクトや、詰め方のコツをご紹介します!

クッキー缶の人気の理由とは?

たくさんの種類の味が楽しめるクッキー缶は、見栄えもよく見ているだけでもわくわくしますよね。
クッキーは湿気てしまうと香ばしさやサクサク感が台無しになってしまうので、大敵である湿気を防ぎ、割れずに保管し持ち運びにも安心なクッキー缶はギフトにもぴったりです。

もともと昭和の世代から洋菓子メーカー各社が美しいデザインの専用缶に詰めたクッキー缶を販売しており、ギフトとして根強い人気はありましたが、昨今のSNSの広がりとともに「クッキー缶を手作りする」のがここ数年のブームになりました。
手軽に作れるクッキーは自分の好きな形やトッピングで楽しみながら作れてオリジナリティも出しやすく、お気に入りの可愛い缶に詰めればオンリーワンの出来上がりに。写真映えもする上に、プレゼントにも最適です。
以前はクッキー缶といえば、仕切りを入れてその升目に一種類ずつ重ねて入れるのが主流でしたが、最近は小ぶりな缶に仕切りをせず、見栄えよくぎっしりと数種詰め合わせるのが主流となっているようです。「たくさん詰まっていて美味しそう!」なのが、人気の秘訣なのでしょうね。

手作りクッキー缶を上手に作るコツは?

①見た目、食感にバラエティのあるクッキーを

缶のふたを開けた時、いろいろな種類のクッキーが入っているだけで素敵に見えるクッキー缶。すべてが同じようなタイプよりも、丸や四角、大小サイズがあったり、サクッとしたものやカリカリしたものなど食感のバリエーション、焼き色だけでなくチョコレートやトッピングなどの色みがあるとより見栄えがします。

➁隙間なく、見栄えよく詰める

隙間が多いと見た目が寂しいだけでなく、ギフトなどで持ち運びしたり発送するときにクッキーが破損しやすくなることも。なるべく工夫してぎっしりと詰めるようにします。作るときには缶に入れるときのことを考え、サイズを工夫し、形や色合も考えて配置するようにしましょう。

③破損・湿気がないような工夫をする

特に宅急便など発送するときはクッキーが割れてしまわないように工夫しましょう。緩衝材や乾燥剤などのアイテムを上手に使うのがおすすめです(後述)。

オリジナルのクッキー缶を作ってみましょう

作ったクッキー数種を缶に見栄えよく詰める、ということもありますが、私は先に缶を決め、そのサイズに合わせて作るクッキーの種類や個々のサイズを決めてから作ることもあります(簡単なイメージ図を描いて決めることも)。まさにクッキー缶を「デザイン」する!感じです。ここでは一例としてご紹介しますが、皆さんもオリジナルの組み合わせを考えてみてくださいね。

では実際にサンプルレシピを見ながらクッキー缶を作ってみましょう。

参考レシピ

①サブレ マンディアン

メインとなる見栄えのいいメインになるクッキー

②マーブルサブレ ノエル

※直径2.7cmの棒状に成形したクッキーを使用

④クリスマスジャムサンドサブレ

※ホワイトチョココーティングにピスタチオ刻みをトッピング

⑤塩サブレ

※直径4.9cm/パテ抜き型丸#5を使用

⑦バトン・マレショー

★新作レシピ
※長さ4cmに絞って焼成したものを使用

※元のレシピとサイズを変えるときは焼き時間を適宜調節してください。

どんな種類のクッキーを選ぶのがおすすめ?

1.メインになるクッキーを

はじめに、パッと見て目を引く形(花や動物などかわいいモチーフの形)や、カラフルな色合いのものを目立つ場所に配置。ただしあまり凝った壊れやすい形状のものは入れないようにしましょう。

クッキー例
2.形にバラエティを

すべて丸や四角ばかりにならないよう、長細いものやぽろぽろとこまかいもの、またアイスボックスタイプや絞り出しタイプなど、色々な形のものを盛り込む。

3.食感にもバラエティを

同じような食感のクッキーばかりよりも、何種類も食べるのが楽しくなるように、厚みがあったり、薄くてパリッとしていたり、ナッツをトッピングしてザクザクカリカリしたりと、食感にもバリエーションを。

クッキー例
4.色みを加える

どうしてもクッキーは茶色い焼き色ばかりになりがちですが(それもおいしそうで良いのですが)、華やかにするときは色みを加えましょう。ココア生地、抹茶生地のものや、 塗り卵+模様を入れて艶よく焼き上げたり、コーティングチョコレートやナッツでトッピングするなど、よりカラフルになるだけでなく、フレーバーもつくことでワンランクアップします。

5.小さなサイズのものを加える

色々な形のクッキーを詰めていくと、どうしても隙間ができてしまうことも。その時に便利なのは小さいクッキー。ぽろぽろとランダムに詰められる小粒タイプのクッキーが1~2種あると、隙間埋め用に便利です。小さく焼いたメレンゲや型抜きクッキーのあまり生地などを小さく焼いたしても良いですね。

クッキー缶の準備とおすすめ包材

クッキー缶に直に詰めるよりも、敷き紙を敷いたほうが見栄えもよく、またそれが緩衝材となります。クッキーが湿気のないように乾燥剤を入れましょう。缶にはシートタイプがおすすめです。

缶はいろいろなカラーバージョンがあります!キャンディー缶各種はこちら

準備1. 白グラシン紙を3cm幅の帯状にカットし(長さは45cm)、底・ふた用に11.5cm角の正方形に2枚カット。缶の底には乾燥剤を数個入れておきます。

準備2. 帯を缶の側面に合わせるように入れ、底用を敷きこみます。これで缶の準備はOK! 

クッキー缶を封するときは?

クッキーを詰めたらふた用の白グラシン紙をかぶせ、缶のふたをします。その後、ビニールテープ(封緘テープ)をぴったり巻き、より密閉性を高め、湿気を防ぎましょう。テープをはがすときにわかりやすいように、端に折り返しをつけておくこともお忘れなく。
封緘テープは普通のセロハンテープに比べしなやかに伸びるためぴったりと封をすることができます。お店で買ったクッキー缶にもよくついていますよね。引っ張りながら、しっかり密着させて皺が入らないように巻いていきましょう。

シールでシンプルでシックな仕上がりに!

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クッキーを詰め方のコツは?

  1. 角または端から隙間なく詰めるように。
  2. 隙間が空いたところは小粒や細かいクッキーで埋めるように。
  3. 高さにも注意する。
  4. 粉をまぶしているタイプは一番端(角)に仕切りをして詰める。

では上記のコツをもとに、実際に詰めてみましょう!

1.角または端から隙間なく詰めるように

まずはカチッとした形の③オレンジ&ショコラのサブレ①サブレ マンディアンを右下角からぴったりと詰めます。見た目が華やかなメインのクッキーなどは真ん中に目立つよう配置します。

2.隙間が空いたところは小粒や細いもので埋めるように

左下角の残りのスペースは、⑦バトン・マレショーで埋め、その上に④クリスマスジャムサンドサブレを2列ぴったりと詰めます。空いた隙間には小さなクッキーや細長いサイズ感のものを縦に入れるなどして詰めていきます。

角または端から隙間なく積めるように。
カチッとした形の⑤塩サブレを左上角からぴったりと詰めます。
なるべく隙間なく、小粒のものなどを使って埋めるように詰めていきます。

3.高さにも注意する

塩サブレの隣に②マーブルサブレ ノエルを2列ぴったりと詰めます。
欲張ってたくさん詰めると、蓋をしたとき割れてしまうので、入れる高さにも注意しましょう。

蓋をすることを計算して入れる、割れやすい形のものを避けることもポイントです。

4.粉をまぶしているタイプは一番端(角)に仕切りをして詰める。

ベーキングカップを残りのスペースに入れ、ぴったりとフィットさせて⑥サブレ・ピーカンカフェを詰める。粉をまぶしているタイプは一番端(角)に入れたり、量は少なめに入れるようにして、他のクッキーに粉がかからないように、仕切りをするのがおすすめです。

完成!

上手にいろどりよく、隙間なく詰められましたね。

クッキーの上にも白グラシン紙を入れるとより破損しにくくなります。
発送するときは入れるようにしましょう。

今回ははクッキー缶に入れても、単品でもおいしいクッキーの新作レシピも2つご紹介します。
きび砂糖をまぶしたコロンとした形も可愛いサブレと軽い生地で食感も楽しめるクッキーです。
ぜひレシピページもご覧くださいね。

サブレ・ピーカンカフェ

ビター風味のコーヒーサブレ生地でピーカンナッツを包んで焼き上げ、仕上げにきび糖(黒糖)をまぶします。お好みでメープルシュガー(粉末)や和三盆糖をまぶせば上品な甘みに仕上がります。ゴロゴロした形は殻に入ったピーカンナッツを模ったそっくりな見た目で、ナッツ好きの方には本当におすすめレシピです。

バトン・マレショー

アーモンドパウダー入りの卵白生地を棒状に絞り、たっぷりとアーモンドダイスをまぶして焼きます。サクッと軽くアーモンドの香ばしさが引き立つクッキーです。お好みでチョコレートやプラリネをサンドしたり、コーティングチョコレートをトッピングしても。

最後に

いかがでしたか。いろいろなクッキーがかわいく詰められたクッキー缶は、どなたに贈ってもきっと喜ばれるはず! 日持ちもするのでゆっくりと楽しめるところも魅力です。贈る相手に合わせて、お好みのクッキーをセレクトし、オリジナルのクッキー缶をぜひ完成させてみてくださいね。

コラム執筆:熊谷裕子(くまがいゆうこ)先生

熊谷裕子(くまがいゆうこ)先生
熊谷裕子(くまがい ゆうこ)

葉山「サンルイ島」横浜「レジオン」世田谷「ル・パティシェ・タカギ」を経て、神奈川・中央林間でお菓子教室「クレーヴスイーツキッチン」主催。 文京区 にて「アトリエルカド」 も開講。著作に「デコレーションテクニック」「チョコレート菓子のテクニック」など多数。