バーチ・ディ・ダーマとは? サクほろなチョコサンドクッキー♫ バレンタインにぴったりなレシピをご紹介

基本・初心者

こんにちは。自宅教室Nina kitchenを運営している三谷です。
今回は、イタリアの伝統的な焼き菓子「バーチ・ディ・ダーマ」をご紹介します!
なんとも愛らしい形のバーチ・ディ・ダーマは贈り物にも喜ばれますよ♪
さっそく、その魅力を探っていきましょう。

「貴婦人のキス」という名のイタリア発祥のお菓子

バーチ・ディ・ダーマ

「Baci di dama」 = 「貴婦人のキス」という名のイタリア北部ピエモンテ州発祥のお菓子です。

半球形の二つのクッキーの間にチョコレートを挟んで仕上げます。クッキーが合わさった形が唇に似ているので、その名がついたといわれ、今ではイタリア全土で作られているそうです。

クッキー生地の配合は、バターとアーモンドパウダーが薄力粉の半量~同量入っているレシピが多く、その分サクサクとした食感が特徴的です。ピエモンテ州は畜産が盛んなので、バターをたっぷり使った焼き菓子が他にも多く見られます。卵白を入れるもの、入れないもの両方のレシピがあります。また本場では、アーモンドパウダーの他、ヘーゼルナッツパウダーで作られる伝統的なものもあるようです。

作り方もバリエーション豊富で、ヘーゼルナッツのほかにアーモンドを使うもの、白いビスコッティと茶色のビスコッティの2色使い、チョコレートの代わりにアプリコットジャムをはさむものなど、さまざまある。また、バチという名は、一口で食べられる小さなサイズのお菓子を示し、○○のバチと名付けられた伝統菓子は各地に存在する。』※1

確かにイタリアに「Baci」という名の有名なチョコレート菓子もありますが、いずれにしても「アモーレの国」イタリアらしいネーミングが素敵ですね。

※1 参考書籍:Dolce!「イタリアの地方菓子」発行日2012年2月10日
写真 池田匡克  文 池田愛美  (世界文化社)

バーチ・ディ・ダーマと似たお菓子

バーチ・ディ・ダーマと似たお菓子では、「アマレッティ」やフランスの「マカロン」などがあります。アマレッティやマカロン、バーチ・ディ・ダーマは、見た目は似通っていますが、少しずつ違いがあります。

アマレッティ

アマレッティ
アーモンドパウダー、粉糖、卵白(メレンゲ)を
使用した焼菓子。イタリア全土で作られていて、
軽い食感でサクサクしたものや、しっとりしたもの、
硬めのものもある。表面はざらついていたり、
割れていたり、ころんとして素朴な焼き上がり。

マカロン

マカロン
フランス生まれのお菓子。アーモンドパウダー、
粉糖、卵白(メレンゲ)を使用。
材料はアマレッティに似ているが生地を
マカロナージュすることで、メレンゲの泡を
つぶして均一にし、表面は滑らかに平たく焼き上がる。
間にはクリームやジャム、ガナッシュなどをサンドする。
マカロンパリジャンとも言われる。
16世紀にカトリーヌ・ド・メディチが持ち込んだ
アマレッティが元となっているという説があるが、
フランスでも平焼きのままの古典的で
素朴なマカロンが古くから作られていた、など諸説ある。

バーチ・ディ・ダーマ

バーチ・ディ・ダーマ
薄力粉、バター、アーモンドパウダー、
粉糖、(卵白)を使用。間にはチョコレートやジャムを
はさむ。前述のアマレッティ、マカロンとの大きな違いは、
薄力粉とバターが入っていること。
食感はサクほろで、リッチなクッキー生地である。
19世紀頃イタリアのピエモンテ州で誕生したもので、
一説にはマカロンパリジャンはバーチ・ディ・ダーマを
発展させたものではないかと考えられているそうだが、
定かではない。

材料が似ていても、お国柄やその土地ごとに好みに合った形、味に発展していったのでしょうね。
ピエモンテ州は畜産も盛んでしたので北イタリアはバターを使ったお菓子も多く、地理的な要素も交えながら進化してきたと思うと納得です。より美味しいものを求め続けた職人さんたちに作り継がれ、こうして日本でも味わえるなんて有難いことですね。

「3色のバーチ・ディ・ダーマ」のレシピをご紹介

「3色のバーチ・ディ・ダーマ」を作ってみました!生地を丸めて焼くだけなので型を使わず手軽に作れます。プレーン、ココアの他、クランベリーパウダーでピンク色のクッキーも作ります。チョコレートを挟む作業も楽しいですよ。

「3色のバーチ・ディ・ダーマ」の作り方

3色のバーチ・ディ・ダーマ

※所要時間80分(冷やす時間は含まない)

3色のバーチ・ディ・ダーマの材料

 

準備
バターを常温にもどしておく。
卵白はほぐして計量し常温にもどしておく。
アーモンドプードルは160℃予熱なしのオーブンで約10分ローストしておく。

1.クッキー
ボウルにバターを入れてホイッパーでほぐし、粉砂糖・塩を加え、ムラがなくなるまで混ぜる。

2.
卵白を3~4回に分けて入れ混ぜる。

3.
アーモンドプードルを入れゴムベラで混ぜる。(A)

4.
Aをボウルに3等分する。(約60gずつ)
プレーン生地用に薄力粉をふるい入れて切り混ぜる。

5.
クランベリー生地用にWiltonレッドアイシングカラーを極少量入れ混ぜ、薄力粉クランベリーパウダーをふるい入れ切り混ぜる。

6.
同様にココア生地用に薄力粉とココアをふるい入れ切り混ぜ、三色の生地を作る。

7.
それぞれの生地をラップに包み四角く平らにまとめ、冷凍庫で10分、冷蔵庫で10分寝かせる。

8.
オーブンを160℃に予熱しておく。
それぞれの生地を16等分(約5g)し、丸め天板に並べる。生地がダレる場合は保冷材などをバットの下に敷きながら作業すると良い。

9.
160℃のオーブンで15~18分うっすらと色づくまで焼く。

10.
ミルクチョコレート、ルビーチョコレートを約60℃の湯せんで溶かして、コルネに入れ、冷めたクッキーの平らな面に絞る。

11.
チョコが柔らかい場合、固まらない程度にそのまま涼しい所に置いておく。

12.
もう一枚のクッキーで挟む。

13.
クランベリーのクッキーにはルビーチョコレートの周りにフリーズドライフレークフランボワーズを付けて挟む。

14.
チョコが固まるまで、ずれないように横にして置いておくと良い。

補足

小さめに作りたい場合は、20等分(約4g)にしても良い。
3色とりどり違う組み合わせにしても可愛い。
アーモンドプードルを事前にローストしておくと香りがより良く仕上がります。

おすすめの商品

ヴァローナ フェーブ ジヴァラ・ラクテ / 200g

ミルクチョコレートなのにしっかりカカオの香りと風味も兼ね備えている逸品でおすすめです。

ルビーチョコレート / 100g

ルビーカカオが持つ天然のきれいなピンク色でほんのり酸味を感じます。贈り物に使うと特別感が増しますよ。

終わりに

バーチ・ディ・ダーマ

いかがでしたか?愛らしいバーチ・ディ・ダーマ♪
私が初めて作ったのはもう10年前になります。実を言うと知らずに作っていたのですが(笑)。何かの雑誌でスノーボウルクッキーのアレンジとして載っていたのを作って友人にプレゼントしたら、イタリア通の友人が「これはバーチ・ディ・ダーマだ!貴婦人のキスという意味よ」と教えてくれたのが最初です。一度聞いたら忘れられない素敵なネーミング♪その時からバーチ・ディ・ダーマに恋しました。美味しいお菓子は、心や生活を豊かにしてくれますよね。
いまや日本でも様々なバーチ・ディ・ダーマを見かけるようになりましたが、シンプルもよし、デコレーションしてもよし♪どう作っても可愛く仕上がるので贈り物にもピッタリですよ!富澤商店のレシピサイトには、他にも色々なバーチ・ディ・ダーマのレシピがありますので、ぜひ作ってみてくださいね!

▼バーチ・ディ・ダーマのレシピ

▼合わせてチェック

基本のマカロンの作り方 失敗しない、基本とコツ

コラム執筆:Nina kitchen三谷さん

三谷さん
Nina kitchen三谷さん

「おうちのキッチンで作るおいしいパン&スイーツ」自宅教室Nina kitchen主宰。
ロースイーツクリエイター認定校。自宅教室にて基本のパン、オリジナル創作パンのレッスン開講中。

error:Content is protected !!