クリームブリュレとは?人気のレシピ5選|プリン、カタラーナとの違いも徹底解説

比較・検証

こんにちは。TOMIZAWA SHOUTEN×CUOCA STUDIOの馬渡です。

今回は、なめらかな食感のクリームの上にパリパリにキャラメリゼされた砂糖がのった人気のスイーツ「クレームブリュレ」について、くわしく解説していきます。プリンと何が違うの?と疑問に思ってらっしゃる方のためにも、プリンとの違いや歴史なども交えてご紹介します。

「クレームブリュレ」とは?

「クレームブリュレ」とは?

「クレームブリュレ(仏:Crème brulée)」とは「焦がしたクリーム」を意味するフランス語。
蒸し焼きにしたカスタードソース(アパレイユ)の表面に砂糖をかけて、ガスバーナーなどでキャラメリゼしたフランス発祥のデザートを指します。日本国内では「クリームブリュレ」と表記されることも多いこの菓子ですが、フランス語の本来の発音により近いのが「クレームブリュレ」。

プリンはカップで作り、召し上がる時は逆さにしてカップから出すこともありますが、クレームブリュレは器のまま提供されることが一般的です。

「プリン」「カタラーナ」との違いは?

プリンとの違いは?
「プリン」とは

一般的な「プリン」は全卵、牛乳、砂糖、バニラを混ぜ合わせたものをキャラメルソースの上に流し入れ、蒸し焼きにしたもの。焼き上がったら冷ましてカップから出し、キャラメルソースがとろりとかかった見た目が印象的なスイーツです。
ちなみに蒸し焼きはせず、ゼラチンなどのゲル化剤を用いてゼリー状に固めたプリンを「ケミカルプリン」と呼ぶそうです。スーパーなどで販売されているプリンはこちらのタイプが多いように感じます。

「クレームブリュレ」とは

それに対して「クレームブリュレ」は生クリーム、牛乳、卵黄、砂糖、バニラで作った濃厚なカスタードソースを蒸し焼きにし、冷めたら砂糖をかけてガスバーナーでキャラメリゼするスイーツ。全卵ではなく卵黄を使用することで、卵白が凝固した時に生じる「ぷるん」とした食感はなく、クリームのようななめらかな食感が特徴です。更に牛乳だけではなく生クリームを配合することでミルキーでリッチな味わいを感じられます。

「カタラーナ」とは

また、スペイン発祥のデザートで「カタラーナ」というスイーツも、「クレームブリュレ」とよく似たデザート。
一説には「クレームブリュレ」の原型になったとも言われいていますが、クレームブリュレがココットなどで一人前ずつ作られるのに対して、「カタラーナ」はパウンド型や大きめの丸い型で作ったものをカットしてお皿にのせて運ばれてきます。カットできるということは、ブリュレやプリンよりも固さがあり、しっかりとした食感があることが分かりますね。

「クレームブリュレ」の歴史

クリームブリュレの歴史

実は「クレームブリュレ」の起源はよく分かっていません。
17世紀のフランスの料理本に「クレームブリュレ」のレシピが残っているようですが、生まれた正確な時期や場所、開発者は諸説あり、イギリスで生まれた「プディング」の上に砂糖をかけて誰がいつ焦がしはじめたのかは分かっていないそうです。

「クレームブリュレ」は2001年に公開されたフランス映画「アメリ」に登場したことでも知られていますが、作中に登場し、映画の舞台にもなったパリ・ モンマルトルに実在する「カフェ・デ・ ドゥ ・ムーラン」で実際に注文することができます。

日本では深さのあるココットカップに入っていて、薄めのパリパリしたキャラメルの層がのったブリュレが多いように感じますが、「カフェ・デ・ ドゥ ・ムーラン」のブリュレは大きくて平たい器に入っているのが特徴。じっくりと焼き上げたクリームの上に厚めのキャラメルの層があり、食べると「バリバリ!」と心地よい歯触りが楽しめるのが印象的でした。

焦がす砂糖で違いが出る?

焦がす砂糖で違いが出る?

「クレームブリュレ」に一般的に使われるお砂糖は「カソナード 」。
サトウキビ100%で作られるフランス産のブラウンシュガーで、グラニュー糖と比べると甘みにコクがあり、味わい深いお砂糖です。

カソナードがブリュレに向いているのは味だけでなく、均一に溶ける性質にあります。
グラニュー糖や上白糖に比べ、熱に溶けやすいのでバーナーで焦がしたときにムラになりづらく、綺麗に焦がすことができます。

もちろんグラニュー糖や上白糖でもキャラメリゼすることはできますが、カソナードに比べて溶けにくいのでバーナーを動かしながら均一に焦がすように注意しましょう。

「クレームブリュレ」の作り方

作り方はとっても簡単!
お家でも作りやすいスイーツですので是非チャレンジしてみてくださいね。

濃厚クレーム・ブリュレ

表面に焦げ目を付けて外はパリパリ、中はとろとろのデザートです。


中級レベル
所要時間:60分

濃厚クレーム・ブリュレ【スフレ型S 5個分】

<材料>
フレッシュクリーム 175ml
牛乳 75ml
バニラビーンズ 1/2本
シナモンパウダー 適量
卵黄 60g
ベギャンセ カソナード 35g

<仕上げ>
ベギャンセ カソナード 適量

<容器の下準備用>
陶器製スフレ(S) 5個
バーナー 1本

準備:オーブンを150℃に予熱しておく
バニラビーンズは縦二つに割り、さやをしごいて種子を取り出しておく。
準備

1.
生クリーム、牛乳、準備したさやと種子両方、シナモンパウダーを鍋に入れ沸騰直前まであたためる。
作手順1

2.
卵黄と砂糖を加えて白っぽくなるまでよく混ぜる。
手順2

3.
②に①を少しずつ入れる
手順3

4.
③を一度濾す。(卵のカラザやバニラのさやなど余分なものが入るのを防ぎます。)
手順4

アパレイユ(卵液)の表面に細かい泡などがある場合は、液体の表面に密着ラップをしてから容器に注ぐと、ラップに泡が付着し、容器に入るのを防いでくれます。

5.
④をスフレ型に注ぎ、タオルを敷いた天板に乗せ、湯を入れる。
予熱していたオーブンで45分湯せん焼きする。
手順5

タオルを敷くと転倒防止になります。

6.
焼きあがったら粗熱をとり、冷蔵庫で冷やしておく。
容器を左右に揺らしたときにふるふると表面がゼリーのように揺れる程度で焼き上がり。
まだ水っぽい状態だったら追加で5分ほど焼いてください。
手順6

7.
食べる直前にカソナードをかけて、2~3回繰り返して表面をキャラメリゼする。
キャラメリゼをしてから冷蔵庫に入れて数時間放置するとせっかくキャラメリゼした砂糖が溶けてキャラメルソースに変化します。パリパリした食感を出したい時は必ず食べる直前に焦がすようにしましょう。
手順7

おすすめアイテム

「クレームブリュレ」&「プリン」のアレンジレシピ

基本の「クレームブリュレ」の作り方と合わせて、人気のアレンジレシピをご紹介します。今回のコラム内でご紹介した「カタラーナ」や「プリン」のアレンジレシピも、ぜひ一緒にチェックしてみてくださいね。

バレンタインにも!フランス産のビターなチョコレートが香る濃厚ブリュレ

チョコレートブリュレ

スフレ型で焼くビターチョコレートのブリュレ。

ブリュレ&プリンのアレンジレシピ
初級レベル
所要時間:60分

夏にもぴったり!濃厚なマンゴーが華やかなアレンジブリュレ

マンゴーの濃厚クレームブリュレ(ラビフリュイレシピ)

ラビフリュイ マンゴーピューレはアルフォンソマンゴーを使用した濃厚なマンゴーの香りと味わいが特徴。
更に卵黄と生クリームを贅沢に使用し、パリとろを楽しめる華やかなクレームブリュレに仕上げました。

マンゴーの濃厚クレームブリュレ
初級レベル
所要時間:40分

おすすめアイテム

オレンジがさわやか!ダイエット中でも罪悪感のない低糖質スイーツ

【低糖質】オレンジ風味のアイスカタラーナ(保坂あゆみ 先生)
パウンド型で作る低糖質なアイスカタラーナ。ひんやりスイーツで暑い夏にもぴったりなお菓子です。
作り方は簡単!混ぜて湯せんで焼いて冷やし固めるだけ。おうちにバーナーがなく表面のキャラメリゼができないという方はキャラメルタブレットを使用しても作れます。

【低糖質】オレンジ風味のアイスカタラーナ
初級レベル
所要時間:30分

ラカント液を使用しているため、糖質はグラニュー糖で作る場合の約54%オフ。食べ過ぎても安心なダイエットスイーツです。

独特の食感がクセになる!デザートにもおすすめのアレンジプリン

簡単♪イタリアンプリン(永田絹佳先生)

話題のイタリアンプリンをゼラチンを使用し、簡単・短時間で作れるように考えました。もっちり触感と濃厚なチーズプリンがクセになるおいしさです。加熱後のプリン液を冷やし固めるだけなので、お菓子作り初心者の方でも失敗なくきれいに作りやすいレシピです。

簡単♪イタリアンプリン
初級レベル
所要時間:15分

おすすめアイテム
バーナーで炙ったパリッ!としたキャラメルの食感と、とろけるようなクリームの食感がたまらないクレームブリュレ。お茶の時間にもデザートタイムにも、また特別な日のおもてなしメニューとしてもぴったりです。基本のレシピで上手に作れたら、ぜひアレンジレシピにもチャレンジしてみてくださいね。
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