ハードブレッド専用粉徹底比較!3種の小麦粉で焼き比べとおすすめレシピ

比較・検証

こんにちは!オフィシャルクリエイターのけいちょんです。

先日、新しく富澤商店で発売になった「はるゆたかハードブレッド専用粉」と「キタノカオリハードブレッド専用粉」。
これまで販売されていた「春よ恋ハードブレッド専用粉」とどう違うのか?とっても気になるところですよね。
今回はこの3種の粉を同じレシピで同時に焼きあげ、扱いやすさ・吸水・味の比較をしてみました。
実際のところどのように違うのか、レシピをアレンジする時の注意点、おすすめレシピなどご紹介します!

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ハードブレッドとは?

ハードブレッドとは「水」「小麦」「塩」「酵母」を主原料とし、高温で焼きあげたリーンなパンのこと。

クラスト(表皮)は高温で焼き上げているためこんがりとした焼き色でパリパリと硬く、クラスト(内層)はもっちりとしたパンです。代表的なものとして、バゲット・カンパーニュ・ブールというようなパンがあります。

また、このリーンな生地はとてもシンプルな味なのでいろんな具材を合わせることもあります。例えばベーコンを巻きこみ焼き上げた穂の形をしたベーコンエピやミルククリームをサンドしたミルクフランス、日本ではあんバターフランスなども人気がありますね。

日本でお馴染みのあんぱんやバターロールなどと比較すると、噛みごたえがあり噛むほどに生地の旨みを感じるのもハードブレッドの美味しさの一つです。

見た目での比較

普段、粉を並べて比較するということがあまりないのでとても新鮮な気持ちで3種の粉を見ていました。まず気づいたのが色の違い。

やはり「キタノカオリハードブレッド専用粉(以下キタノカオリ)」は他の2種に比べて黄味がかった色をしています。その次に「はるゆたかハードブレッド専用粉(以下はるゆたか)」がややクリームがかった感じ、一番白く見えたのが「春よ恋ハードブレッド専用粉(春よ恋)」でした。

この時、粉を出してみたときには気づかなかったのですが袋の上からよく見ると茶色い粒々がたくさん見えます。

オリジナルのはるゆたかキタノカオリと比べるととても沢山入っている印象です。
これは灰分が少し多くなっているためだと思います。
灰分は表皮に近いほど多く含まれており、この灰分が高いとより香りや味わいが濃く感じられます。
なるほど、見た目にも違いはしっかりとありました!

焼き比べ

過去に富澤商店で公開していただいている「春よ恋ハードブレット専用粉」を使った「基本のプチパン」レシピをこの3種の粉で焼き比べてみました。
シンプルな配合なのでどのように違ってくるのか興味津々です。
まずは材料を合わせてゴムベラでひとまとまりにします。

ゴムベラでひとまとまりにした「はるゆたかハードブレッド専用粉」「キタノカオリハードブレッド専用粉」「春よ恋ハードブレッド専用粉」

この時点で「はるゆたか」と「春よ恋」はあまり大きな違いを感じませんでしたが「キタノカオリ」はやや硬く粉っぽさがなかなか消えませんでした。つまり吸水がいいということ。
あまりに生地の硬さが違うとこの先の焼き比べに影響しそうなので、3%分水分を追加し同じような硬さに近づけて検証することにしました。

30分オートリーズをとった生地です。
30分オートリーズをとった「はるゆたかハードブレッド専用粉」「キタノカオリハードブレッド専用粉」「春よ恋ハードブレッド専用粉」

どの粉も良く伸びてグルテンもしっかり繋がり始めていました。ボウルの中で30回ほどこねて丸めて一次発酵に入ります。

一次発酵前の「はるゆたかハードブレッド専用粉」「キタノカオリハードブレッド専用粉」「春よ恋ハードブレッド専用粉」

このとき「はるゆたか」はピンとしっかり張った感じに捏ね上がりました。

「春よ恋」と「キタノカオリ」は比較すると少しべたついた印象がありました。混ぜてすぐには気づきませんでしたがしばらく時間を置くことで「春よ恋」よりも「はるゆたか」の方が良く水分を吸収したと思われます。

「キタノカオリ」は水分を少し調整していたので大きな違いは感じられませんでした。「春よ恋」のレシピを代用するときにはいずれも少し水分を増やすとちょうど良さそうです。

成形
成形した「はるゆたかハードブレッド専用粉」「キタノカオリハードブレッド専用粉」「春よ恋ハードブレッド専用粉」

成形に関してはやはり少し「はるゆたか」が少ししっかりした生地に感じましたが、どれもしっかりグルテンも形成されダレることなく綺麗に丸めることができました。

焼き上がり
焼きあがった「はるゆたかハードブレッド専用粉」「キタノカオリハードブレッド専用粉」「春よ恋ハードブレッド専用粉」

どれもしっかりと上にふっくら膨らんで焼き上がりました。触った感じで「はるゆたか」が一番クラストが薄く焼き上がっているように感じます。

断面比較
「はるゆたかハードブレッド専用粉」「キタノカオリハードブレッド専用粉」「春よ恋ハードブレッド専用粉」の断面

ぱっと外から見ただけではわかりませんでしたが、断面を見ると成形の時に少し硬く感じた「はるゆたか」は他よりも膨らみが弱く見えます。

レシピ通りの「春よ恋」と水分を調整した「キタノカオリ」はしっかりと上に向かって気泡が流れ膨らんでいることがわかります。

味と食感

  • 「キタノカオリ」が一番あまみを感じました。
  • 「はるゆたか」と「春よ恋」は比較するとさっぱりとした旨み。

食感

  • もっちり感が強いのは「春よ恋」でした。
  • 触感同様、クラストが一番薄く感じたのが「はるゆたか」です。
    比較すると歯切れ良く食べやすい焼き上がりでした。

香りは全て違うのですが、どれも香ばしくハードブレッドらしい香りでした。

おすすめの食べ方

はるゆたかハードブレッド専用粉
はるゆたか ハードブレッド専用粉(平和製粉) 調理例

さっくり歯切れのいいパンに仕上がるのでリベイクして食べるソーセージドッグやガーリックフランス、明太フランスなどがおすすめです。

ソーセージドッグは切れ目を入れたパンに好みでケチャップを絞り、ソーセージとシュレッドチーズを乗せてトースターでチーズが程よく溶けるまでリベイクするだけ。

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春よ恋 ハードブレッド専用粉
春よ恋 ハードブレッド専用粉(平和製粉) 調理例

さっぱりした旨味でもっちり感のある春よ恋はあんバターやサンドイッチにするのがおすすめです。いい意味でフィリングを邪魔しないので、パン自体もフィリングも美味しく食べられます。

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キタノカオリハードブレッド専用粉
キタノカオリハードブレッド専用粉 調理例

シンプルにそのままテーブルロールとして食べるのがおすすめです。粉の旨みがあるのでそのままで十分美味しく噛み締めるほど美味しいハードブレッドです。

このキタノカオリハードブレッド専用粉を使用したレシピはこちらです。

おすすめレシピ
キタノカオリハードブレッド専用粉で作る 基本のブール 
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いかがでしたか?

こちらを参考にぜひお好みの粉でハードブレッド作りを楽しんでみてください。粉が違うだけでいつものパンが一味違って感じられると思います。これからどんどんレシピも増えていくと思いますのでお楽しみに!


コラム執筆:けいちょんさん

けいちょんさん
けいちょんさん

イーストだけでなく数種類の自家製酵母を使い、完全独学ながらお家で作れる「簡単だけど本当に美味しい家族が喜ぶパン」を日々研究中です。

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ハードブレッド専用粉シリーズ


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