パンスイスとは? 美しい縞模様に仕上げる、大切なコツをお伝え

パン作り

こんにちは!オフィシャルクリエイターのけいちょんです。

毎月のように各種メディアで目新しい美味しそうなパンを見かけ、どれも美味しそうだな!食べてみたいな!とは思っても実際に買いに行くには遠すぎたり時間が取れなかったり、、、もし家であんなパンが作れたら嬉しいな!と思いませんか?
今回は流行りの「パンスイス」作りにチャレンジしてみました。
家にある材料で作れるレシピになっていますので、気になっている方はぜひチャレンジしてみてください。

クロワッサン生地を使用した進化系のパン

パンスイスとは、いわゆる進化系のパンで「ブリオッシュスイス」が進化したパンです。ブリオッシュスイスはブリオッシュ生地にチョコやカスタードを挟んだパンで、このブリオッシュ生地の代わりにクロワッサン生地を使用したものが「パンスイス」と呼ばれています。
クロワッサン生地を使用しているのでサクサクとした食感とカスタードクリームやチョコレートの柔らかく甘い食感がとてもよく合うパンです。

パンスイス作りに挑戦!基本のパンスイスレシピ

クロワッサン生地でカスタードクリームやチョコレートを挟めばパンスイスがお家でも作れる!ということで実際に作ってみましょう。

クロワッサン生地を作る上で大事なポイントは「バターと生地の硬さを揃える」ということ。
そして折り込みバターが溶け出さないように「生地をその都度冷やしながら作業する」ということです。
バターは一度溶かした後に固まらせると伸展性が悪くなってしまいます。
そのため折り込む時にバターが生地の中で伸びずに割れやすくなってしまいます。
そうすると綺麗な層にならず縞模様が出ない原因となります。
今回はバターの作業性をよくするためにバターに準強力粉を混ぜて使用しています。
材料は以下の通りです。

パンスイスの材料

カスタードクリーム

30ボーメ シロップ


パンスイスの作り方

1.シートバターを作ります。
シートバターは事前に作りしっかりと冷蔵庫で冷やしておきます。前日の夜に作って一晩寝かせるのがおすすめです。
材料を計量します。バターはしっかり冷えたものを使用します。
できれば1時間ほどステンレスのボウルなどに入れて冷凍庫で冷やしておくといいです。
フードプロセッサーに全ての材料を入れて回します。サラサラに混ざった後、5秒ほどさらに回すとまとまってきて「ゴトゴト」と塊になり始めたらストップ。ラップに取り出して10×15cmほどに伸ばしておきます。

シートバターを作る

2.デトランプを作ります。
牛乳と水を合わせて600wの電子レンジで20秒温め、そこへグラニュー糖をイーストを入れて溶かしておきます。

デトランプを作る

3.
準強力粉・バター・塩を計量します。塩と準強力粉を合わせてホイッパーで混ぜます。
そこへバターを入れ手ですり合わせます。この作業はフードプロセッサーで行ってもいいです。

粉類、バターを計量し混ぜ合わせる

4.
粉とバターがしっかり混ざったら合わせておいた液体を入れてゴムベラでひとまとまりになるまで混ぜます。
台に取り出し、30回ほどこねて粉っぽさがなくなったら丸めます。
なるべくグルテンが出ないように軽くこねます。

ひとまとまりになるまぜ混ぜる

5.
丸めたらボウルに入れて乾燥しないようラップなどをかけ30度で約60分、一次発酵を取ります。
約2倍の大きさになったら平らに潰してバットに入れ、乾燥しないようラップをかけて冷凍庫で20分〜30分冷やします。

一次発酵をとる

6.
その間にカスタードクリームを作って冷やしておきます。
ボウルに卵黄とグラニュー糖を入れ溶けるまで混ぜます。薄力粉を入れさらによく混ぜ、バニラオイルを加えて混ぜます。

カスタードクリームを作る

7.
小鍋に牛乳を入れ湯気が出るくらい(沸騰はさせない)温めたら卵黄に少しずつ加えながらホイッパーで混ぜる。
しっかり混ざったらストレーナーで漉しながら鍋に戻します。中火にかけ、絶えずホイッパーで混ぜて火を入れます。

カスタードクリームを作る

8.
鍋底からフツフツとカスタードが浮き始めたら火を止め練乳を加えてよく混ぜます。
バットに移してひろげ、ピッタリとラップを被せて冷やしておきます。

カスタードクリームを作る

9.
デトランプが冷えたらバターを折り込んでいきます。
デトランプを横15cm縦25cmほどに伸ばし、真ん中にシートバターを置きます。上下の生地を折りたたみます。
生地を90度回転させ麺棒の上から体重をかけ少しずつずらすようにして伸ばしていきます。

バターを織り込む

10.
40cmほどに伸ばしたら3つ折りまたは4つ折りにします。4つ折りの方が層が多くなるので食感が軽くなりますが伸ばしにくくなるので折り込みに自信がない場合は3つ折りでまずチャレンジしてみてください。
生地を90度回転させ同じように体重をかけながら伸ばして最後に3つ折りにします。

生地を織り込む

この時に、その都度冷やしながら行います。
生地が柔らかくなってきたらバットに入れ乾燥しないようラップをかけて冷凍庫で15分ほど冷やしてから改めて作業を進めます。
伸ばしている最中でも柔らかいと思えばすぐに冷やすようにすることでしっかり層のある生地になります。

11.
三つ折りにした生地を横15cm縦30cmほどに伸ばします。
端から5mm幅でカットし反対側の生地の上に並べていきます。
この時、断面が表面に向くようにおくのがポイントです。
切っては乗せるを繰り返して切れる部分がなくなったら伸ばしていきます。

生地を伸ばし、カットする

12.
上から麺棒で軽く抑えて馴染ませたらまた冷凍庫で15分冷やし、なるべく層を潰さないように伸ばしていきましょう。
最終的に横20cm縦25cmに伸ばします。伸びたらここで一度冷凍庫に入れて15分ほど生地を冷やします。

カットした生地を並べ潰さないように伸ばす

13.
その間にカスタードクリームを絞り袋に入れておきます。
生地が冷えたら改めて横20cm縦25cmになるように伸ばし、4cm幅で5枚にカットします。

カスタードクリームの用意と生地をカットする

14.
カスタードクリームを生地の真ん中に絞ります。
好みでレーズンやチョコチップを乗せます。
カスタードの乗っていない部分を折りたたみます。
天板にシルパンまたはオーブンシートをセットして生地を裏返して乗せます。
二次発酵は25〜28度で90〜120分です。発酵温度を高く(30度以上)にすると折り込んだバターが溶け始めるので注意してください。

生地とフィリングの組み立て
30ボーメのシロップを作る

15.
発酵中に30ボーメのシロップを作ります。
シロップの材料を全て小鍋に入れて砂糖を煮溶かします。沸騰してグラニュー糖の粒が見えなくなればOK。熱いので耐熱の容器に入れ冷ましておきます。

16.
発酵完了の目安は生地表面が少しずつ開き隙間が開き始めるくらいです。発酵中生地は乾燥しないように注意してください。
発酵完了に合わせてオーブンを230度に予熱します。
発酵が完了したら230度で3分220度に下げて10〜12分ほど焼きます。
オーブンから取り出し熱いうちに刷毛で30ボーメシロップを塗ったら完成です。
焼き上がって15分ほど置きシロップが乾いて粗熱が取れた頃が一番の食べごろです!

折り込む回数で食感が変わる

3つ折りにしたもの ザクザクとした食感
一度めの折り込みを4つ折りにしたもの パリパリとした軽い食感

3つ折りの方が生地の層が厚いのでザクザクとした食感に、4つ折りの方はパリパリとした軽い食感になります。
時間が経って表面が柔らかくなってしまったら、トースターで軽くリベイクして冷ますとサクサク感が戻ります!
冷凍保存する場合は自然解凍後、トースターで軽くリベイクすると美味しく召し上がれます。

おすすめ商品

涼しい時期にチャレンジ、美味しいパリパリ食感を目指して

いかがでしたか?とっても美味しい、今話題のパンスイスの作り方をご紹介しました。

折り込み生地は冷やしながら作業を進めることでバターの層を潰すことなく綺麗に仕上げることができます。
気温が高い時期にはあまり向きませんが、涼しい朝晩などの時間を活用にぜひチャレンジしてみてください!

レシピは富澤商店のサイトでも公開しています。

コラム執筆:けいちょんさん

けいちょんさん
けいちょんさん

イーストだけでなく数種類の自家製酵母を使い、完全独学ながらお家で作れる「簡単だけど本当に美味しい家族が喜ぶパン」を日々研究中です。

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