台湾の夜市で人気のもちもちドーナツ QQボール / さつまいもボールとは?簡単レシピもご紹介!

お菓子作り

こんにちは。洋菓子講師の舘野です。
皆さんは「QQボール」をご存知ですか?「地瓜球ジーグァジュウ」とも呼ばれる台湾のおやつです。さつまいも入りの甘く、もちもちとしたドーナツで、夜市などの屋台で揚げたてを買って味わうことができます。行列ができるほど人気のお店が多く、私も現地で食べてとてもおいしかったです。
今回はこの「QQボール」について紹介します。楽しく作れる再現レシピもあるのでぜひ試してみてくださいね。

「QQ」とは

台湾で食べ物に「Q」や「QQ」という言葉が使われていたら「もちもちと弾力のある食感」であることを意味します。タピオカもQQな食べ物の一つ。台湾でQQはとても人気があり、お菓子やドリンクの名前にQの文字をよく見かけます。例えば「QQ糖」は「グミ」のこと、ドリンクに「Q」がつく場合は、ナタデココ・ゼリー・タピオカなど食感の出るトッピング入りです。

QQボールとは

QQボールは、蒸して潰したさつまいも・タピオカ(キャッサバ)の澱粉・砂糖を混ぜた生地を油で揚げた、一口サイズのボール状のドーナツです。タピオカ粉の効果で外はカリッと、中はとってももちもちとした食感で、さつまいもの素朴な甘さが楽しめます。中には空洞があり、温かいうちに食べると食感のコントラストが一層引き立ちます。

地瓜球

QQボール(QQ球)は別名「地瓜球ジーグァジュウ」とも呼ばれます。地瓜はさつまいものこと。屋台で買って温かいうちにいただくのが人気です。もともと台湾に古くからあるおやつですが、夜市などの屋台では行列ができており若者にも人気です。

簡単!楽しい!QQボールを作ってみよう

地瓜球

QQボールは少ない材料で家庭で簡単に作ることができます。さつまいもはフレークを使うとさらに手軽&安定して作れます。台湾の屋台では黄色と紫色の2色MIXで販売しているお店が多いので、「さつまいも」と「紫さつまいも」の2種類を紹介します。
QQボールは揚げている最中に生地をぎゅーっと押しつぶすことで丸いボール状に膨らむのが特徴です。膨らむ様子はなんだか可愛らしく、作っていて楽しいのでぜひ試してみてください。ただし、揚げ油は高温で危険なので油がこぼれないように十分に注意して作ってくださいね。

さつまいも味または、紫さつまいも味12個分の材料

1.水に甜菜糖、食塩を加えてよく混ぜたら、さつまいもフレークを加えなめらかになるまでゴムベラで混ぜる。

2.タピオカスターチを加えてゴムベラで混ぜ、終盤は手でこねるようにまとめる。仕上がりは、手にはほとんどくっつかず生地をまとめられるかたさがよい。(生地がまとまらなければ水を、手にベタベタとくっつくならタピオカスターチを足して調整する。)

3.生地を2つに分けて転がして棒状にし、それぞれ6等分にして丸める(1個20gほど)。

4.鍋やフライパンに米油を入れて加熱する。140℃になったら弱火にして生地を入れる。生地は菜箸などで軽く動かし、鍋底にくっつかないようにする。

5.1分半ほど経ち、表面が乾いてやや浮いてきたら、ターナーやお玉の底で軽くつぶす。つぶすとその反動で生地が丸く膨らんでくる。

6.丸く膨らんで浮いてきたら、2回目からはより強くつぶす。何度か繰り返しつぶす。繰り返すほどに大きな膨らみになってくる。途中ひっくり返し両面からつぶせると形がボール状に近づく。

7.5〜6分経って色がつき始めたら、最後は火を強くして淡いきつね色になるまでカリッと揚げる。油を切ったら出来上がり。

おすすめ商品

地瓜球

耐油性の袋やカップに入れると食べやすいです。そのままでもほんのりとした甘さで美味しいですが、甜菜糖、グラニュー糖、黒砂糖などをまぶして食べるのもおすすめです。QQボールは作ってから時間が経つと硬くなるので、その際はトースターや電子レンジで短時間温めて食べてくださいね。

今回使ったさつまいもフレークは国産のさつまいもを使用していて、そのおいしさに驚きました。さつまいもフレークにお水を加えて混ぜると、まるで裏漉したさつまいものよう。仕上がったQQボールはさつまいもの素朴な味わい・甘さが感じられてとても美味しかったですよ。

おすすめのラッピング

QQボールを上手に作る、3つのポイント

QQボールはあまり膨らまなくても外はカリッと中がもちもちのおいしさには変わりないのですが、コツを押さえて作れるとボール状に膨らみます。真ん丸に近い形に作れるとなんだか嬉しい気持ちになれるので、よかったら下記も読んで、楽しんでチャレンジしてみてください(とはいえ、つぶすのに夢中になって鍋がズレたりするととても危険なので、ほどほどに!!)

ポイント① 揚げ油の温度が上がり過ぎないように注意する

生地全体が色付いてくるとそれ以上は膨らまないので、140〜150℃くらいの油でゆっくり揚げましょう。揚げ終わりは温度を上げて外のカリッとした食感を楽しめるようにします。

ポイント② つぶしはじめは軽くつぶす

つぶしはじめるのが早いといびつな形に膨らみます。はじめにつぶす時は軽くつぶしてみて、その後丸く膨らむことを確認してから、2回目からはしっかりとつぶすようにします。しっかりとつぶして中の空気を抜くことでより大きく膨らみ、油から出した後も膨らんだ形をキープできます。

いびつな形の例

ポイント③ 平らな道具でつぶす

お玉でも作れますが、ターナーなど平らにつぶせる調理器具の方がしっかりとつぶせるので丸く膨らみやすくなります。私はアク取り用の網を使用しました。

終わりに

台湾でQQボールを食べたのですが、写真を撮るのを忘れてしまったくらい、とても素朴なおやつでした。だけど、一度食べると「またあの味を食べたいな」と時々懐かしく思い出します。
ちなみに、QQボールの生地は揚げずに白玉のように茹でると「芋圓ユーユェン」「地瓜圓ディーグァイユェン」と呼ばれるさつまいものお団子になり、こちらも台湾でとても親しまれているデザートです。もしも生地が余ったら茹でてシロップをかけて召し上がってみてください。

コラム執筆:舘野真里さん

舘野真里さん
舘野真里さん

製菓学校を卒業後、食品メーカーでの企画開発を経て、富澤商店×クオカスタジオをはじめ各地で洋菓子講師・レシピ開発をしています。

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