バニラエッセンス・バニラフレーバー・バニラオイル・バニラビーンズの違いとは?

お菓子作り

こんにちは。

富澤商店スタッフの三谷です。

今回は今の時期「冷たい生菓子」にもたくさん使いたい「バニラの香料」に関しての使い分け情報をお届けしたいと思います!

それぞれを水に溶かしてみるとこんな感じ。

エッセンス・オイルなど香料の代表格である「バニラ」ですが、ご自宅にもこの二つは揃っている!という方は結構多いのではないでしょうか?

改めてそれぞれの特徴と違い、使い分けの方法をおさらいしていきます!

同量を水に溶かしたものを横から見ると、オイルの方が水に沈み、色が濃いのがわかります。
逆にエッセンスは色が薄く、水の上部に浮かんでいるのがわかりますでしょうか?

バニラエッセンスの特徴

バニラエッセンス」は水溶性でババロアやパンナコッタといった生菓子に最適。

耐熱性がないため焼き菓子には向かないが、トップノート(最初の香りの立ちあがり)が強く、口に入れた瞬間に香りがふわっと広がる。

バニラフレーバーの特徴

バニラフレーバー」はエッセンスに比べ、耐熱性に優れた生菓子・焼き菓子いずれにも使える水溶性香料です。パウンドケーキやクッキーといった焼き菓子に最適です。

バニラオイルの特徴

バニラオイル」は水溶性で耐熱性があり、パウンドケーキやクッキーといった焼き菓子に最適。

「油溶性」のものが香料としての「〇〇オイル」と紹介されることが多いが、香料メーカーでは一般に「耐熱性のある香料」を「〇〇オイル」と呼ぶ。

トップノートの強いエッセンスに対してラストノート(後に残る香り)が強く、香りが長期間持続するのも特徴。

耐熱性で使い分ける、となると例えばオーブンで蒸し焼きにする「プリン」にはどっちが向いているか?と疑問に思うところですが、実際プロフェッショナルの世界でも、プリンにはエッセンス・オイルどちらを使う方もいらっしゃるそうです。

最初にフワッと立ち上がるような華やかな香りを取るか、しっかりと後に残る深い香りを取るのか、表現したい香りの立ち方で選ぶということなんですね。

バニラエッセンス・フレーバー・オイルの使い分けについて

【エッセンス】使用温度帯-20℃~40℃ 
・冷菓、生菓子向き

【フレーバー】使用温度帯40℃~180℃
・冷菓、生菓子、焼き菓子向き

【オイル】使用温度帯180℃~
・焼き菓子向き

それぞれ特徴があるので、作りたいものに合わせて選んでみてくださいね!

バニラビーンズの特徴

そして、エッセンス・フレーバー・オイルに加えて忘れてはいけないのが「バニラビーンズ」。

プリンやカスタードクリームなど、バニラの風味のお菓子にあの微細な黒い粒が見えると、「あ、本格的なバニラのお菓子だ♪」とうれしくなりますよね。

バニラビーンズは豆のような細い「さや」からごくごく小さな種を包丁でこそげ取って使いますが、しっかりと香りを移すには種をこそげ取ったさやごと液体に入れ、火にかけて香りを抽出してあげる必要があります。

エッセンス・フレーバー・オイルに比べてお値段は張りますが、例えば「バニラ」の名前のついたお菓子を作るとき、見た目にも「ああ、なんて贅沢なバニラ感!」と思わせるのはビーンズの存在感があってこそですよね。

4種類の違いをおさらいしたところで改めて、これからの季節にぷるぷる食感が嬉しい「パンナコッタ」でバニラ香料の違いを試してみました。

今回検証したのは、フレーバー以外の3つ。手前から、エッセンス、オイル、バニラビーンズ。

そしてそれを上から見たところ。

冷やし固めて食べてみたところ、同じバニラでもやっぱり印象が違います。

ひと口めから、ふわっと立ち上るバニラの香りに酔いしれるのが「バニラエッセンス」。

最初はクリームの香りがやってきて、あとから優しく、でもしっかりとバニラの香りに包まれるのが「バニラオイル」。

それから、見た目にも食感も特別感があり、香料よりも複雑な天然ならではの香りが楽しめるのが「バニラビーンズ」でした。

どれにも実にそれぞれの魅力があるのですが、
おもてなしのお菓子にはやっぱり見た目のインパクトが強いバニラビーンズを。

お菓子を贈り物としてどなたかに差し上げるときには、持続性と安定感が頼りになるバニラオイルを。

そしてご自宅での気軽なお菓子作りには、さらっと使えるバニラエッセンスがベストなのではと、個人的には感じました。

プリン、アイスクリーム、ババロア、パンナコッタとこれからの季節はバニラと好相性の「ひんやり、つるん」のお菓子が恋しくなります。

ぜひ改めて使い分けをおさらいして、バニラの甘く魅力的な世界を存分に堪能してくださいね!

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