米粉ベーグルの作り方|初心者でも失敗なし!綺麗にふっくら仕上げるレシピとコツ

基本・初心者

こんにちは。富澤商店にてレシピ著者をしておりますマスダアイミです。

皆さんは米粉パンを作ったことはありますか?小麦グルテンが入らない、グルテンフリーの米粉パンです。
米粉パンの中でもベーグルは、小麦で作るベーグルと食感が割と似ていて米粉パンに抵抗がある方でも食べやすい印象があります。

ただ、小麦のベーグルと違って米粉のベーグルは見た目がツルンとなりづらく、もっと綺麗に作ってみたい!という意見もお聞きすることがあります。

今回は米粉のベーグルを綺麗に美味しく作るために、細かいポイントをお伝えしていこうと思います。
是非レシピと併せてお読みいただき、お役立てください!

基本の米粉ベーグルのレシピ

材料について

米粉のベーグルの材料

私の米粉ベーグルのレシピは、まず「米ゲル」というものを作っていきます。
これは少量の米粉と、その5倍量の水を合わせてゲル状にしたものなのですが、電子レンジで加熱するだけで簡単に作れます。

米ゲル

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米ゲルを使う理由は?

何故米ゲルを入れるかというと、膨らみやすい生地にするため。

グルテンフリーの米粉パンはグルテンというパンの骨格になるものが含まれていないので、生地の粘りを使って骨格を作ります。
米ゲルを入れると生地に粘りが生まれるので、ひと手間工程が増えますが作って入れるようにして下さい。

米ゲルと、後で入れるサイリウムを使って生地を保形。ふんわり感を出していきます。
米粉はレシピ指定のものを使っていただくのがおすすめ。米粉は品種によって吸水率が大きく変わるので慣れるまではレシピ記載の米粉を使った方が失敗しません。

米粉ベーグルを作ってみよう!各工程のポイント

① 米ゲルを作って水で緩めておく

米ゲルを水で緩める

まず米粉と水を耐熱容器に入れてレンジで温め、ゲル状の湯種を作ります。
粘りが強くどろっとしているので、このまま生地に入れてもしっかり混ざりません。
後で粉類と合わせた時にムラにならないように、生地用の仕込み水を入れてさらさらの液状にしておきます。このひと手間で後の混ぜる工程がぐんと楽になります。

② 生地を作る・発酵させる

生地を作る、発酵させる。

ボウルに粉類、イーストを入れてよく混ぜたら、生地用の仕込み水で緩めた米ゲル、油を入れよく混ぜます。少し粘りのある液状の生地になるかと思います。

通常、ここで生地を保形するのにサイリウムを入れる事が多いのですが…、
その前にしっかり発酵を取りましょう!

乾燥しないようラップ等をかけて、35℃程度の場所に置いておきます。
米粉パンは短発酵、無発酵のものもありますが、パンは発酵を取ることで食べた時に美味しい風味や香りが生まれます。
かつ、生地が水っぽい程、発酵は進みやすい傾向にあるので、サイリウムを入れる液状の生地の状態でしっかり発酵をとって、美味しい生地を作っていきましょう。

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③ 発酵後の生地にサイリウムを振りかける

発酵後の生地にサイリウムを振りかける

かさが増えてぷくぷくと発酵した生地にサイリウムを入れまとめていきます。

ここでサイリウムを計量するときは、出来れば0.1g単位で計れるスケールを使うのがおすすめ。

サイリウムは0.5g程度の誤差でも生地に与える質感が変わってくるので、多く入れすぎないよう注意します。ボウルの中でよく捏ねながら馴染ませていきます。

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➃表面を綺麗に!「お餅つき」を思い出して

表面はできるだけ綺麗に扱う

3つに分割したあとは、ここから出来るだけ表面を綺麗に扱うよう心がけます。
米粉生地は、手ではじくように叩くとキメが細かくなり表面が整います。
お餅つきの様子を思い出してもらうと、臼に入ったもち米を杵でつくことでつるんと綺麗なお餅が出来ますよね。

米粉も元はお米なので、生地の表面をぱちぱちと叩いて表面を綺麗に整えるようにしましょう。
常に表面を綺麗にすることを意識することで焼き上がりのベーグルの形が綺麗になります。

➄成形は引っ張らない、優しい力で

優しい力で成形

小麦パンを普段作っている方は特に注意するポイントです。

米粉生地にはグルテンがないので引っ張っても伸びません。逆に引っ張ると生地の表面が荒れたようになります。

生地を棒状にするときも横方向に引っ張るのではなく、優しく転がして伸ばしていきます。
両端の生地を繋ぐ時も決して生地は引っ張らず、馴染ませるようにしてとめます。
最後にカットしたオーブンシートに乗せたら、両手で生地を包むようにして生地が腰高になるように整えましょう。発酵で少し生地が横方向に緩むので、高さを出してあげる事で生地が横流れするのを防ぎます。

生地の高さを出してあげる

そして、表面を少しでもツルンと仕上げたい方にちょっとした裏技をお伝えします。
指に水をつけて生地の表面を撫でるように整えると表面が綺麗になります。
味は変わりないので、見た目を気にする方は是非お試しください。

水で表面をなでるように整える

⑥最大ポイント!オーブンの予熱とケトリングの準備は万端で

ケトリングのお湯と、オーブンの予熱は早めに準備

成形が終わったら軽く2次発酵を取ります。10分~15分程度で大丈夫です。

この時注意しておくのが、ベーグルは焼成前にお湯で茹でる作業があるということ。
1リットルのお湯に対して大さじ1の砂糖、または蜂蜜を入れ沸騰させておきます。
オーブンは早めに予熱開始して、湯の準備とオーブン予熱の準備が完了している状態で次の作業に進みます。

ケトリング後は素早くオーブンに入れることで表面が綺麗なベーグルに仕上がります。
ですので、ケトリングしたのにオーブンの予熱がまだだった…とならないように、早めに準備を済ませておきましょう。

⑦ケトリングのお湯の加減に気をつける

湯の表面が揺れるくらいの湯加減で

いざ!ケトリングする際は湯の状態が適正か?気をつけましょう。

温度は低くないか?温度が低いと湯に入れた時に生地の糊化が十分に進みません。
ただしぐらぐらと沸騰した状態で入れるのはNG。

沸騰したら火を弱めて、湯の表面が静かに揺れるくらいの加減で茹でていきます。

⑧焼成!出来上がり

茹でたらすぐにオーブンへ

片面30秒ずつ茹でたらオーブンシートを敷いた天板の上に置き、すぐに焼成します。
焼き色がつきはじめた位で一度天板を反転させ、焼きムラを防止します。
ツヤツヤ、綺麗に焼けました!

つやつやに焼けた米粉のベーグル

米粉ベーグルは焼きたて直後よりも多少冷めた頃合いが美味しいポイント。
もちっとしつつふんわりした食感で、とても美味しいです。

米粉のベーグル

よくベーグルを焼く方は

繰り返し使えるクッキングシート

私はよくパンを焼くので、オーブンシートは繰り返し使えるものを使っているのですが
あえて自分のオーブンの適応サイズより一回り大きいものを買って、カットして使っています。

クッキングシート(大) / 1枚

 ※使用後は水または中性洗剤で優しく洗い自然乾燥させてください。

このオーブンシートを天板に合うようにカットすると、ベーグルを置くのに丁度よいサイズの余り分が出るので愛用しています。
毎回ベーグルを作る度にオーブンシートをカットする手間もないし、洗って使えるので経済的です。

翌日以降に食べるときのポイント

米粉ベーグルの保存方法

米粉ベーグルは翌日以降、だんだん硬くなっていきます。ベーグルを作った際はその時食べる分のみ常温保存して、食べない分は速やかに冷凍保存してあげることがおすすめです。

そして硬くなってしまった米粉ベーグルも、美味しく復活させていただく事が可能です。
ラップで包んで軽く電子レンジをかけて柔らかくした後、オーブントースターで皮をパリッと焼き直したり蒸し器で蒸してあげるのもおすすめ。
硬くなる原因として、でんぷんの老化(水が出て行ってしまうこと)が起きているので、蒸して水分を米粉ベーグルに戻してあげると柔らかく食べやすくなりおすすめです。

日々の食事パンとして『米粉のベーグル』を取り入れてみては

米粉のベーグル

ベーグルのもちっと食感は米粉だと表現がしやすく、小麦のベーグルとまた違った味わいがありとても美味しいです。お腹にたまるのも良いところ。
もちもち、ふんわり。そのまま食べても、サンドイッチにしても。日々の食事パンとして是非米粉のベーグル、作ってみてください。

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コラム執筆:マスダ アイミさん

マスダ アイミさん
マスダ アイミさん

湘南・茅ヶ崎にてパン教室「OVEN 暮らしのパン教室」主宰。

『お家のオーブンから幸せを』をモットーに、
国産小麦や手に入れやすい範囲でのこだわり素材を使い、
作りやすいのに美味しい!と思えるパン作りを提案されています。

天然酵母を使ったレシピを中心としてパンや酵母菓子など、
特に、白神こだま酵母の良さや魅力を提案されています。

2024年には麹や発酵食のスペシャリストである「薬膳麹士」を取得され、同年10月より、『パンと麹をメインに、発酵をふだんの暮らしに取り入れる!』をテーマとした オンライン教室「発酵 暮らしごと」を開催されています。

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