サブレの食感別作り方 | お好みはどれ?~サクサク・ホロホロ・ザクザク~

比較・検証

こんにちは。富澤商店オンラインショップでレシピ著者をしているちょりママです。
今月は徹底追及シリーズ。バターの香りが魅惑のサブレについて深掘りしていきます!
粉の量やプラスアルファの食材でこんなにも変わるだなんて…!
みなさんはどのサブレがお好みでしょうか?

サブレとは?クッキーとビスケットとの違いは

サブレと聞くと、似ているお菓子のクッキーやビスケットを思い浮かべる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そもそも3つのお菓子に違いはあるの?と、気になる方は多いのではないでしょうか。
それぞれのお菓子には作り手が目指したものが引用されることもしばしばありますが、まずはサブレ、クッキー、ビスケットの基本を知ってから、サブレの食感検証に移りたいと思います。

サブレとは

サブレはフランス由来のお菓子で、バターがたっぷり使われているのが特徴です。
食感はさっくりと軽く、バターと薄力粉の割合が1:1とされており、芳醇なバターの香りが食べる人を虜にさせる焼き菓子です。甘さは控えめで、バターの風味がしっかり感じられるというのが私の中での印象でしょうか。

クッキーとは

クッキーはアメリカ由来のお菓子で、オランダ語「kookie(クーキェ)」の小さな焼き菓子が語源と言われています。乳製品や卵、はちみつなどを使用し、さくっとほろっとした食感です。また、糖分と脂肪分の合計が40%以上のものが目安となってます。

ビスケットとは 

ビスケットはイギリス由来のお菓子で「bis coctus(ビス・コウトゥス)」の二度焼かれたものを意味するなど諸説あります。しっかりと固めの食感でシンプルな味わいの焼き菓子です。クッキーの糖分と脂肪分の比率から外れたものをビスケットと位置付けることもあるようです。


3つの違いをおさらいしたところでふと、
バターと薄力粉の割合が1:1の王道サブレを作ったことが無かったので、
今回のコラムではバターと薄力粉が1:1の割合のサブレを【基本のサブレ】と位置づけし、
食感の違いを目指す為、【粉の配合を1.5倍にしたサブレ】と、
他材料を加えてみる【水あめ入りサブレ】の3つを作っていきたいと思います。

今回はそれぞれの結果から先に発表し、作り方をご紹介していきます!

サクサク・ホロホロ・ザクザクにできた3つのサブレ

左から【基本のサブレ】、【粉1.5倍のサブレ】【水あめ入りサブレ】

【基本のサブレ】、【粉1.5倍のサブレ】、【水あめ入りサブレ】、
実際に作り食べ比べたところ、3つのサブレには食感に大きな違いがありました。
その結果がこちらです。

【基本のサブレ】サクサク
【粉1.5倍サブレ】ホロホロ
【水あめ入りサブレ】ザクザク

【基本のサブレ】

基本のサブレは王道らしく、サクサク感が一番感じられました。焼き色も理想とする黄金色で焼き色もきれいです。
紅茶や抹茶などのフレーバーを足しても美味しく仕上がる印象です。

【粉1.5倍サブレ】

粉1.5倍サブレは粉が多い分ホロホロとした食感で、人によっては飲み物がないと!!という方もいるかもですが、私的には大好きな食感です。
チョココーティングしても崩れない固さがあります。

【水あめ入りサブレ】

水あめ入りサブレはグラニュー糖とは違った糖類が入っているせいか、色づきがよくてザクザク感がでました。バターの油脂と相まっての食感ではないかと推察します。
生地の伸びがよいので失敗なしで作れるサブレと言えるでしょう。

【基本のサブレ】~サクサク食感~ の作り方

サブレの材料

思いのほか、グラニュー糖が少ないと感じる方がいるかもしれません。
大丈夫です!おいしく仕上がります!
バターは室温にしっかりと戻してやわらかくしておくのがポイントです。

まずは、バターを滑らかになるまでゴムベラで混ぜましょう。
泡だて器で混ぜてもいいのですが、ゴムベラで柔らかくしたほうが効率が良いです。
次に、グラニュー糖を加えて泡だて器で擦り混ぜるように、白っぽくなるまで混ぜましょう。

ふるった薄力粉を加えて粉っぽさがなくなるまでゴムベラで混ぜます。

基本のサブレの生地の仕上がり具合

打ち粉をした台に生地をのせ、棒状に成型します。
ラップに包んで冷蔵庫で30分以上は生地を休めます。

休ませた生地をペティナイフなどで1㎝幅を目安に切り分け、シルパン(又はオーブンシート)の上にのせます。
180℃に予熱したオーブンで15~20分、焼き色がつくまで焼きます。
天板にのせたまま冷まして出来上がりです。

【粉1.5倍のサブレ】~ホロホロ食感~ の作り方

粉の割合を変えてみるとどうなるのでしょうか。
サブレの基本からは外れてしまいますが、卵や蜂蜜なども入っていないのでギリサブレ枠に入れていただきましょう。

サブレの材料

作り方は【基本のサブレ】と同様です。
生地の仕上がりは、粉の割合が多いので固めに仕上がり、扱いやすい生地という印象でした。

粉1.5倍のサブレの生地の仕上がり具合

焼成前の生地ですが、切った断面を見てもしっかりした生地であることは感じられますね。

【水あめ入りサブレ】 ~ザクザク食感~ の作り方

粉の割合は【基本のサブレ】に戻し、水あめを加えてみるとどうなるでしょうか?
別の角度でサブレの基本からは外れてしまいますが、粉とバターは1:1なのでギリサブレ枠に入れていただきましょう。

サブレの材料

基本の生地よりも伸びがよい生地になりました。
ちなみに水あめは湯せんで温めて滑らかにすると生地に馴染みます。
水あめはグラニュー糖と同タイミングで入れてください。

【水あめ入りサブレ】の生地の状態

寝かせた後の生地は、切り分けてもまとまりの良さを感じました。

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今食べたい食感のサブレを、想像して作る

バターと粉の配合1:1から繰り広げた今回の徹底検証。
その先に見えたのは、今作りたいサブレにはどれをチョイスしたらいいのか。
このサブレにはこの食材を合わせてみたい。そんな探求心をくすぐられた検証でした。
みなさんの富澤商店ライフのお役に立てるとうれしいです。
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コラム執筆:ちょりママさん

ちょりママさん
料理家 西山京子(ちょりママ)

フードコーディネーター・調理師・食生活/食育アドバイザー。「子どもも大人も一緒のごはん」をコンセプトに簡単レシピを発信。
企業レシピ・メニュー開発、書籍出版のほか、フードスタイリング、食育活動も多数。

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