こんにちは!オフィシャルクリエイターのけいちょんです。
少しずつ涼しくなってくると濃厚な煮込み料理やスープが恋しくなり、そんなお料理に合わせてパンを焼く方も増えてくるのではないでしょうか。
しかし寒くなると空気の乾燥が気になる季節でもあります。実はパンにとっても乾燥は大敵。
せっかく美味しく焼けたパン、美味しさそのままに冷凍できると嬉しいですよね。パンを美味しく冷凍するためには焼けた直後にポイントがあることをご存知ですか?今回はお家で焼いたパンを美味しく冷凍保存するコツをご紹介します。
パンの劣化とは?
せっかく焼いたパンが「劣化」してしまうと美味しさもダウンしてしまうのですが、パンにおける「劣化」とはそもそもどういう状態のことを言うのでしょうか。
一般的にパンの劣化=乾燥やカビが発生してしまうことを指します。
パンから水分が抜けて乾燥してしまうと食感がパサつき食べにくく固くなってしまいます。
暑い時期や湿気の多い時期は表面に雑菌が繁殖することでカビが発生し食べられなくなってしまうこともあります。
また冷蔵庫など温度の低い環境で保存するとデンプンが老化し固くなってしまいますが、これもいわゆる劣化した状態といえます。
焼いたパンを美味しく保存するには?
先述の通り、パンは乾燥したりカビが生えたり温度変化にも気をつけたい食べ物です。
パンの大敵である乾燥を防ぎ、デンプンの老化しない温度帯でカビを防ぎながら保存するのが美味しく保存する秘訣です。
まず、焼き上がってからは雑菌がつかないように気をつけましょう。(手洗いや咳・くしゃみなど)
焼き上がったら早めにケーキクーラーなどに移し粗熱を取ります。天板に置きっぱなしにすると天板とパンの間に湿気がこもります。(レシピによりすぐに動かさない方がいい場合がありますのでその際はレシピに従ってください。)
食パンなど大きめのパンは約30分〜1時間ほどそのままクーラーの上で冷まします。
バターロールやコッペパンなど小さなパンは冷めやすいので約15〜20分程度冷まします。
ここからが大事なポイント。あら熱が取れてほんのり温かく感じる程度になったらパン袋に入れて口を縛ります。
この時にパン袋の中に空気を入れて袋が膨らむ様に口を縛ってください。そうすることで袋の中にできた結露がパンに触れず余分な水分が表面に触れるのを防ぎます。
30分ほど経つと袋の中にうっすら結露ができてきますが、さらにそのまま置いておくと結露が徐々に薄くなってきます。
実はこの一手間がとても大切なポイント。
うっかりケーキクーラーの上で長い時間置いてしまうと本来パンの中に留まっていた水分がどんどん失われてしまいます。
あら熱が取れた時点でパン袋に入れなるべく水分が蒸発しないようにすることで、パン袋の中に水分を保ち必要以上にパンが乾燥するのを防ぐことができます。
この状態になったら翌日食べる分はラップをかけてパン袋に戻します。
そして翌日食べない分はラップをかけフリーザーバッグに入れてなるべく空気を抜き冷凍するようにしましょう。
冷蔵庫に入れるのはデンプンの老化を促進してしまうので冷凍保存するのがおすすめです。
小さいパンでも白焼きにしたパン(白パンや白コッペパン)はクラスト(表皮)が薄く水分が蒸発しやすいため、焼き上がり後ケーキクーラーで冷ます時間はやや短めの10分〜15分にし、同様にパン袋に入れるとしっとり感を保ちやすいです。
そうすることで半日ほど経った後でもかなりしっとり感を保つことができます。
おすすめアイテム
表面をカリッと焼き上げるようなグリッシーニやプレッツェルはきちんと冷ましてからラップをかけ冷凍する方が食感を活かせます。
解凍方法
冷凍したパンは食べ方により解凍方法が異なりますが、一般的な5〜6枚切りの厚みなら凍ったままトースターで焼いて大丈夫です。4枚切りくらいの厚切りの場合は中が温まる前に表面が焦げてしまうこともあるのでラップをかけたまま常温解凍してトーストするのがおすすめです。
リベイクせずに食べるパンはラップのまま常温解凍しましょう。
必要以上に乾燥することなくしっとり感を保ったまま冷凍したパンは解凍後もしっとり柔らかに食べることができます。
解凍後はお好きな食べ方で美味しく召し上がってくださいね!
いかがでしたか?
パンにとって大敵な乾燥。焼き上がってからの一手間で冷凍してもびっくりするくらいしっとり美味しくなりますのでぜひ今までクーラーの上でしっかり冷ましていた方はこの方法をお試しくださいね!
コラム執筆:けいちょんさん
イーストだけでなく数種類の自家製酵母を使い、完全独学ながらお家で作れる「簡単だけど本当に美味しい家族が喜ぶパン」を日々研究中です。