こんにちは!オフィシャルクリエイターのけいちょんです。
そのままでも軽くリベイクしてもサンドにしても美味しい、シンプルの代表格とも言えるベーグル。専門店も多くベーグルが好きな人も多いですよね。しかしベーグルと言っても作り方やレシピは様々。生地にフィリングを混ぜたり巻いたり、焼く前にトッピングしたりいろんなアレンジがあります。また好みの食感がわかれるのもベーグルならではかもしれません。
そんなベーグルは二次発酵が0分〜60分程度とレシピによってもずいぶん違います。
そこで今回は、二次発酵の長さでどの程度食感に違いが出るのか焼き比べをしてみました。
ベーグルとは
ベーグルは一般的に油脂や卵を使用せず、小麦・水・塩・砂糖・酵母により作られており、リング状に成形し茹でてから焼き上げるパンです。ユダヤ人の宗教的な食べ物として生まれたとされています。
茹でてから焼くことで、ベーグル独特のもちもちと噛みごたえのある食感になります。シンプルな材料からできているため小麦の風味がしっかりと感じられるのが特徴ですが、現代では生地にココアや抹茶などのフレーバーを追加したりフィリングを巻き込むもの、焼き上げる前に胡麻やガーリック、チーズをトッピングして焼き上げたものなど種類も様々です。また茹でる際にラウゲン液(苛性ソーダや重曹を溶かしたアルカリ溶液)に浸してプレッツェルベーグルにすることもあります。
サンドイッチにして食べられることも多く、いろいろなスタイルで楽しむことができるパンです。
ベーグルは作り方も人それぞれ
ベーグルは他のパンと比べて、作り手によって作り方が大きく異なるのも特徴です。一般的なパンは一次発酵・二次発酵をとり成形をして焼き上げますが、ベーグルは一般的な発酵工程をとって作られるレシピがある一方で、一次発酵を取らずに成形し二次発酵で焼き上げるもの、逆に一次発酵のみで二次発酵を取らずに焼き上げるレシピもあります。
発酵の取り方を変えることで、好みの食感で焼き上げることができるためです。
二次発酵の時間を変えて焼き比べてみた
そこで今回はベーグルの二次発酵に着目し、二次発酵の時間を変えることでどのくらい食感が変わるのか焼き比べをしてみることにしました。レシピは「基本のプレーンベーグル」を使用し、6分割にしてビニール袋に入れて一次発酵をとります。一次発酵後10分ごとに一つずつ生地を冷蔵庫から取り出し復温・ベンチタイム・成形を行いました。
最終的に最後の生地は成形後二次発酵を取らずに茹でて焼き上げるため、二次発酵の時間はそれぞれ50分・40分・30分・20分・10分・0分の6つになります。
成形した時間がわかるように時間を記しておきました。
一番最初に成形をした左上のベーグルはふっくらと膨らんでおり、成形直後で二次発酵をとっていない右下のベーグルはまだ生地が締まっている状態です。基本のプレーンベーグルレシピでは25分の二次発酵ですのでちょうど上段右と下段左下のベーグルの中間になります。一回りふっくらして締まりが緩んだ頃かと思います。
ここから茹でて同時に焼き上げていきます。
茹で上がりの状態はどれもムチっとして茹でる前に比べると差がわかりづらくなっていますが、二次発酵が0分と10分のものはとじ目が開いてきてしまいました。それに比べ長く発酵をとったものは生地が程よく緩んでいるためかとじ目は開いてきませんでした。
焼き上がりです。どれも茹で時間と焼き時間は同じなのでツヤツヤとした表面と焼き色に差はあまりみられません。しかし、焼く前には開いていなかったとじ目や捻った部分が発酵の時間が短くなるにつれてしっかりとみられるようになりました。
特に横から見てみるとその違いが明らかです。
裏のとじ目も発酵時間が短くなるにつれて開いているのがわかります。
断面は元々詰まったパンなのであまり違いが見られませんが、発酵時間が0分と50分のものを比べると気泡の大きさが全然違うことに気づきます。
同じくらいの力で引っ張ってちぎった時の生地の様子と、実際に食べた時のかみごたえ・味を比べました。
ちぎる時は、発酵を長くとった方が弱い力で引きちぎることができ、発酵が短くなるにつれて強い力で引っ張らないとちぎれませんでした。
噛みごたえも同様に、発酵時間が短くなるにつれて強くなります。
わかりやすく噛みごたえをオノマトペで表現しました。(以下表参照)
発酵時間 | 噛み応え |
---|---|
50分 | ふわもち |
40分 | もっちりふんわり |
30分 | もっちり |
20分 | むっちり |
10分 | ムチムチ |
0分 | ムチッムチッムチッ |
しかし味に関しては大きな差は感じられませんでした。
まとめ
いかがでしたか?ベーグルはシンプルがゆえに、材料は全く同じでも発酵の取り方を変えることで食感をコントロールし焼き上げることができるパンです。同じレシピでも二次発酵の時間が違うだけで食感が全然違うベーグルになります。
味は好みのベーグルだけど、食感がもう少し、、、というレシピを見つけたら、配合ではなく発酵時間を変えてみるとより自分好みのベーグルに焼き上げることができるかもしれませんよ!
ベーグルを焼く機会がある方はぜひ発酵時間にも着目して焼いてみてください!
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コラム執筆:けいちょんさん
イーストだけでなく数種類の自家製酵母を使い、完全独学ながらお家で作れる「簡単だけど本当に美味しい家族が喜ぶパン」を日々研究中です。