こんにちは!オフィシャルクリエイターのけいちょんです。
暑い夏といえば、やっぱりアイスクリーム!
でも、おうちで作ると「シャリシャリすぎる…」「固すぎる…」なんてことはありませんか?
そこで今回は、自由研究のような気持ちで、『アイスをもっと美味しく作るにはどうしたらいいか?』をテーマに、実験してみました!
おうちでのアイス作りの参考や、自由研究のヒントにもぜひ活用してみてください!
自由研究の進め方 ~5ステップ~
まずは自由研究の進め方を5つのステップにまとめました!
このコラムも、5つのステップを踏んでまとめていきます。

① テーマを決めよう
まずは「何を調べたいか・作りたいか」を決める!
自分の「なぜ?」「どうして?」という疑問から考えてみましょう。

② 予想を立てよう(仮説)
「たぶん、こうなるんじゃないかな?」という予想を立ててみましょう。
→ 予想が当たっていてもいなくてもOK!考えることが大事です。

③ 調べてみよう(実験・観察・インタビューなど)
テーマに合った方法で調べてみましょう。
調べた結果をメモ・写真・絵などでしっかり記録するとよいでしょう。

④ わかったことをまとめよう
実験や調査で何がわかったか、どうだったかをまとめましょう。
まとめるときのポイント:
◎どんなことをしたか(手順)
◎何が起きたか(結果)
◎わかったこと・気づいたこと
◎予想とくらべてどうだったか?
→ 表・グラフ・写真・イラストがあると見やすくなる!

⑤ 感想やふり返りを書こう
やってみてどう思ったか、今後もっと調べたいことなども書いてみましょう。
→ 自分のことばで書くと、より伝わりやすいレポートになりますよ。
自由研究用紙のダウンロード
夏休みの宿題として自由研究を提出する方は、富澤商店から簡単なレポート用紙を配布しているので、そちらも合わせて利用してみてくださいね!

テーマ『材料の割合、有無によるアイスクリームの仕上がりの差は?』

今回の実験テーマとして、
「牛乳と生クリームの割合・ホイップの有無によって、アイスの味や食感は変わるのか?」
を掲げます。
コラム冒頭でもお話したとおり、おうちで作る時のアイスクリームは
「シャリシャリすぎる…」「固すぎる…」と、仕上がりに差があるように思い、より美味しいアイスクリームを作るためにはどうしたらいいのか?という疑問からこちらのテーマとしました。
次にステップ②の予想を立てます。
予想『材料とホイップの有無でこんな差が出るのでは?』
アイスクリームの基本的な材料のうち、2つの材料の牛乳と生クリームの割合と、
生クリームがホイップ(※泡立てること)されているかいないかの状態の差を加えた、5つのパターンでそれぞれどんな味や食感になりそうか、予想を立てました。
▼材料の割合、ホイップの有無と、その味や食感についての予想
牛乳 | 生クリーム | ホイップ | 予想される味や食感 |
200ml | 0ml | なし | あっさりでシャリシャリ? |
100ml | 100ml | なし | なめらかでコクがある? |
0ml | 200ml | なし | とっても濃厚でとろけそう? |
100ml | 100ml | あり | ふんわり軽くてなめらか? |
0ml | 200ml | あり | 口溶けよく濃厚で軽い? |
※すべてのパターンに共通で、水飴・グラニュー糖・卵黄・バニラオイルを加えます。
調べる『予想の種類別にアイスクリームを作ってみる』
②の予想の条件をベースに、それぞれのアイスクリームの違いがどんなものか、
実際にアイスクリームを作って調べました。
予想の条件以外は全て共通の材料を加えて作ります。
アイスクリームの共通の材料

※水飴が無いときはレンジで手作りすることもできます!
【水飴の作り方】
耐熱容器に入れて混ぜ、ラップをせずにレンジで600Wで40〜60秒加熱します。
冷めてきてとろみがついていればOK!冷まして使います。
水飴と卵黄を使う理由は?

<水飴>
水飴は、アイスの中で氷の粒をできにくくする、“なめらかさのもと”になります。
砂糖だけよりも結晶化しにくく、つるんとした口どけを作ってくれます。
また、甘さもやさしくて、後味がすっきりしています!

<卵黄>
卵黄には、乳化作用という力があり、水と油をなじませてくれる働きがあります。
これにより、脂肪分・水分・空気がバランスよく混ざり、とろ〜っとした食感が生まれます。
~アイスクリームの基本の作り方~

1.ボウルに卵黄・グラニュー糖・水飴を入れてよく混ぜます。

2.牛乳・生クリーム(ホイップしたものがあれば最後に加え)を入れて混ぜます。

3.バニラオイルを加えて全体がなめらかになるまで混ぜます。

4.漉して容器に入れ冷凍庫で冷やします。(8時間以上目安)
※今回、卵黄は加熱せず途中でアイスを混ぜる工程も省略しています。ホイップの有無や脂肪分の違いでどんな違いが出るか比較するためです。
おすすめ商品
実験結果『見た目、口溶け、なめらかさ、コク、甘さの比較』
③で実際に作ったアイスクリームの違いを「見た目」と、食感・味の「口溶け」「なめらかさ」「コク」「甘さ」の4つの項目に分けてまとめました。
写真による比較
出来上がった5パターンのアイスクリームの様子

冷凍前と冷凍後の様子


冷凍前は見た目がほぼ同じだった「牛乳」「牛乳と生クリーム」「生クリーム」は、冷凍後は色が明らかに違っていました。
ホイップしたものの冷凍前と冷凍後の様子


冷凍前は見た目が明らかに違っていた「牛乳+ホイップした生クリーム」と「ホイップした生クリーム」は、冷凍後は見た目の違いが少なくなっていました。
ディッシャーですくい取った時の様子

ディッシャーですくってみると、「牛乳」はシャーベットに近く一番溶けにくかったです。
「牛乳+生クリーム」はややなめらかだけどシャリっと感があり、「生クリーム」はなめらかだけど溶けやすかったです。

「牛乳+ホイップした生クリーム」は、なめらかですくいやすく、「ホイップした生クリーム」はやや硬くてすくいにくかったです。
しかし、容器の周囲から溶けるのが早く、「牛乳+ホイップした生クリーム」の方が扱いやすかったです。
見た目

「牛乳+生クリーム」と「牛乳+ホイップした生クリーム」を比較すると、工程の差でなめらかさ(シャリッと感)が変わっています。ホイップした方が見た目にもなめらかでした。

「生クリーム」と「ホイップした生クリーム」を比較すると、この2つでも工程の差でなめらかさが違うことがわかります。
おすすめ商品
感想と振り返り『好みに合わせて作る楽しさを発見!』

同じ材料・同じ作り方でも、「牛乳と生クリームのバランス」や「ホイップの有無」を変えると味や食感がこんなに変わる!という発見がありました。
牛乳のみ | 軽くてシャーベット風。 |
牛乳+生クリーム | 味のバランスはいいけど若干シャリ感がある。 |
生クリーム | 濃厚だけど少し重くなめらかさもやや足りない。 |
牛乳+ホイップした生クリーム | ふんわりなめらか、味のバランスが一番よく、重過ぎず程よく濃厚で口溶けも抜群。 |
ホイップした生クリーム | クリーミーだけど濃厚でねっとりしていて、 贅沢な味だけど少量で満足する味。重くて好みが分かれそう。なめらか感は◎。 |
という結果でした。
好みに合わせて材料を変えて作るのも楽しいと思います!
オマケ:さらに深掘りみたい人は・・・!
- ◎ グラニュー糖をハチミツにしたらどうなる?
- ◎ 牛乳を豆乳に変えてみたら?
- ◎ 凍らせたフルーツと混ぜてシャーベット風にできる?
などなど、いろんなパターンで実験ができそうです!
この夏、おうちでアイスの自由研究、やってみませんか?
8月に公開予定の「基本のアイスクリーム」のレシピページでは、一番バランスが良く美味しいと感じた「牛乳+ホイップした生クリーム」と「ホイップした生クリーム」の工程を詳しくご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
▼合わせてチェック!

コラム執筆:けいちょんさん

イーストだけでなく数種類の自家製酵母を使い、完全独学ながらお家で作れる「簡単だけど本当に美味しい家族が喜ぶパン」を日々研究中です。