こんにちは!オフィシャルクリエイターのけいちょんです。
表面のパリッと割れた模様が魅力の「ダッチブレッド(タイガーブレッド)」。
一見むずかしそうに見えますが、上掛け生地(タイガーペースト)さえ作れれば、おうちでも意外と簡単に楽しめるパンです。
今回は、その上掛け生地に使う粉について「上新粉の代わりに、だんご粉や米粉は使えるの?」
という疑問にお答えするべく、比較実験を行いました。
ダッチブレッド(タイガーブレッド)とは?どこの国のパン?
ダッチブレッドとは、オランダ発祥のパンで、「Dutch=オランダ」に由来する呼び名で、表面に特徴的な割れ模様を持つパンのことを指します。
その見た目が虎の模様に似ていることから、「タイガーブレッド/Tiger Bread」と呼ばれることもあります。
表面に塗る「米粉ベースの上掛け生地」が、オーブンの熱で乾燥することでカリッとひび割れ、
香ばしさとザクザクとした食感を生み出すのが特徴です。
上掛け生地の粉は上新粉って決まってる?代用するならどれが使える?

タイガーブレッド(ダッチブレッド)はパン生地の上に上掛け生地を塗って焼き上げます。その上掛け生地には一般的に「上新粉」が使われます。
お米から作られた粉には上新粉以外にも「だんご粉」や「白玉粉」最近では身近になった「米粉」もありますね。
タイガーブレッドの上掛け生地に使えるのは上新粉だけなのでしょうか?
同じお米から作られた粉ならば代用できそうな気がしませんか?そこで今回は上新粉・だんご粉・製菓用米粉を使い比較してみることにしました。まずはそれぞれの違いをご紹介します。
上新粉(うるち米粉)
うるち米を乾式で挽いた米粉
80〜120メッシュ程度(やや粗め)
水分を含んでも粘りが出にくく、加熱することで粘りやもちもち感が出る。
→ ダッチブレッドにもっとも一般的に使われる粉
だんご粉(うるち米+もち米)
湿式製粉で作られたうるち米ともち米のブレンド粉
100〜140メッシュ前後(上新粉より少し細かい)
もち米由来の軽い粘りが出やすいが、風味は上新粉に近い
→ 粉質が似ているため、代用候補として期待大
製菓用米粉ミズホチカラ(超微粒子タイプ)
製菓向けに作られた非常に細かい米粉
200〜300メッシュ以上(超微粒子)
水に溶けやすく粘度が出にくい
→ 上掛け生地として機能するかは現時点では不明
比較① 同じ配合で上掛け生地を作成

粉だけを変えて同じレシピで上掛け生地を混ぜ、まずは“混ぜた直後”の質感を観察しました。
●上新粉
定番のペースト状
●だんご粉
上新粉にとても近い(強いて言えばやや緩め)
●製菓用米粉
明らかに緩く、水分を抱えきれない液状に近い
ただし、この段階では塗布判断はせず、発酵後の状態を見ることに。
比較② 発酵後の様子
発酵後

塗る直前・滑らかに混ぜた状態

● 上新粉
もったりした理想的な塗りやすさ。
● だんご粉
上新粉よりはわずかに柔らかいものの、塗布可能で扱いやすい。
● 製菓用米粉
発酵後も粘度がつかず泡立った状態。パン生地に乗せられないほど緩い。
→ ここで製菓用米粉については“代用不可”と判断しました。
そのため焼成テストは
上新粉/だんご粉/上新粉+だんご粉ブレンド(同量) の3種で実施しました。

比較③ 焼き上がりの違いは?
割れ模様

どれも綺麗にひび割れ、見た目はほぼ同等。代用してもタイガー模様は再現できました。
食感
•上新粉:ザクッと軽い定番の食感
•だんご粉:ほぼ同じザクザク感
•ブレンド:大差なし
味・香り
作った本人がそれぞれわかった状態で比較しても違いが分からないレベル
結論、代用するなら「だんご粉」
•上新粉の粒度・風味にもっとも近い
•割れ模様・食感・香りに大きな違いなし
•ブレンド(上新粉×だんご粉)も問題なく綺麗に割れる
•製菓用米粉は粒度が細かすぎて、上掛け生地としては機能しない
上記の結果から、上新粉が無く見つからない場合でも、だんご粉があれば代用品として使えそうです。
製品によりブレンド具合が違いますが、筆者が他の種類のだんご粉を使用してみたところいずれも綺麗にタイガー模様ができましたので、概ねだんご粉であれば代用できる可能性が高いです。逆に米粉に関しては代用できない場合が多そうです。
番外編:オーブンシートによる違いも発見

この実験をするにあたり、わかりやすくするために2色のクッキングシートを使用して焼成実験をしたところ、白いクッキングシートは綺麗に割れ、ザラザラ感のある茶色いクッキングシートは綺麗に割れない(上掛け生地に依存せず)結果になりました。
一見、上新粉(白いクッキングシート)が良く割れていて、だんご粉(茶色いクッキングシート)が割れないように見えますがブレンドを塗ったものに関しても茶色いクッキングシートではだんご粉と同じ割れ方をし、白いクッキングシートでは上新粉と同じ割れ方になっていることがわかります。つまり、上掛け生地が同じでもクッキングシートの素材によっても割れやすさが異なるようです。
できるだけ生地がスムーズに膨らみやすい滑りの良いシートを使う方がダッチブレッドに関しては良い結果が出そうです。
レシピを変えてもうまく割れないという方はオーブンシートにも着目してみるといいかもしれません。
ザクザク割れ模様を手作りで楽しもう

今回はダッチブレッドの上掛け生地について、「上新粉は代用できる?」という疑問をテーマに検証しました。
結論としては、
・代用するならだんご粉がもっとも近くて扱いやすい
・製菓用米粉は上掛け生地としては不向き
という結果になりました。
また、オーブンシートによっても割れやすさが異なることもわかりました。
粉選びで仕上がりが変わるダッチブレッド。色々な点に着目をしながら、ぜひあのザクザク割れ模様をおうちでも楽しんでみてくださいね!
コラム執筆:けいちょんさん

イーストだけでなく数種類の自家製酵母を使い、完全独学ながらお家で作れる「簡単だけど本当に美味しい家族が喜ぶパン」を日々研究中です。








