こんにちは。TOMIZスタッフの三谷です。
ハードブレッドはお好きですか?
私ももちろん大好きです。今回はお食事にぴったりのハードブレッド、「ブール」についてご紹介したいと思います。
「ブール」とは?その名前の由来を探る
「ブール(Boule)」とはフランス語で「球、ボール」という意味。丸く焼き上げたパンのことを言います。
フランス語でパン屋さんのことを「boulangerie(ブランジュリー)」、パン職人のことを「boulanger(ブランジェ)」と言いますが、この言葉の語源となったのが「ブール(boule)」だと言われています。
みずみずしい内層のもっちり食感が楽しめる高加水な「ブール」で人気になったパン屋さんもあるほどですが、総じて丸く大きめに焼き上げることでパリッとしたクラスト(皮)よりもふっくらしたクラム(内層)の印象の強いパンに焼き上がるのが「ブール」の特徴です。
真ん中の部分をくり抜いて、「シチューパン」にしたりするアレンジも。おもてなし料理に使用できるパンとしても人気です。
ブールのレシピ、作り方をおさらい
桑野りさ先生の「ブール」は、水を含めて5つの材料だけで作るシンプルなレシピ。
みずみずしいクラムの食感が楽しめる基本のレシピを、改めておさらいしてみましょう。
5つの材料だけで作る、シンプルな「ブール」レシピ
●材料(1個分)
トラディショナル(日清製粉) 200g
ゲランドの塩 4g
サフ(赤)インスタントドライイースト 0.6g
モルトシロップ(ユーロモルト) 2g
水 150g
生地作り
計量して、ボウルの中の材料(トラディショナル、イースト)を混ぜ合わせる。
1:1に希釈したモルトと水の中に、塩を加える。塩が溶けたら、ボウルの中に注ぐ。
ゴムベラでよく混ぜる。ひとまとまりになればOK。
ラップをかけて室温(20~23℃位)に30分置く。
パンチをする
ゴムベラで生地を上に伸ばすように持ち上げて重ねる。
90度向きを変えて生地を持ち上げて重ねる。
合計4回する。ラップをかけて室温(20~23℃位)に30分置く。
30分後、少し膨らんでいる。前回同様4回パンチをする。
冷蔵発酵
容器に入れて、蓋をして冷蔵庫発酵する。(15~24時間位)
一次発酵終了(約3倍の大きさ)*15~24時間の間で3倍にならない場合は、室温~30℃の間で温めて約3倍になってから作業を進めてください。
生地の表面に打ち粉をふり、カードをさして一周する。容器を逆さまにする。
成型・ベンチタイム
取り出した生地を四角く整える。角の生地を中心に引っ張ってくる。
4ヶ所閉じたところ。同様にもう一度、角の生地を中央に引っ張ってくる。4ヶ所閉じて、ベンチタイム10分。*生地が乾燥しないように乾いた布巾の上に濡らしてよく絞った布巾を被せる。
ベンチタイム終了。ベンチタイム前の作業をもう一度する。
二次発酵
とじ目を下に置き、形を整える。ボウルにオーブンペーパーを敷き、とじ目を下にして生地を入れる。二次発酵28℃で40分。
二次発酵終了。生地の表面に打ち粉をふり、クープを入れる。
焼成
天板を入れ250℃に予熱を入れる。オーブンペーパーにのせたまま熱い天板に生地をのせる。3分後、230℃で5分、温度を下げて200℃で10分焼成。
ふっくらとしたクラムの食感が楽しめる「ブール」レシピ。
お食事パンとしてそのまま召し上がるのはもちろんのこと、サンドイッチにもおすすめです。
大人のアレンジ!おすすめレシピ
シンプルなブールももちろんおいしいですが、具材を入れてさらにリッチに仕上げるのもおすすめです。
いちじくとクリームチーズのブール
フランス産小麦を配合して冷蔵庫でじっくり発酵させた味わい深い生地に 白ワインで煮込んだいちじくとクリームチーズを包んで焼き上げました。 ちょっと大人の味わいがクセになる美味しさです。
甘さ控えめで爽やかな酸味のレモンピールと、香ばしいヘーゼルナッツを練り込んだ生地を一晩冷蔵庫で発酵させた味わい深いハードブレッドです!
副素材と組み合わせて食べる大人のブール。
ぜひこちらもお試しくださいね。
「スイートブール」はまったく別の人気レシピ
「ブール」という名前のついたパンと言えば「スイートブール」もおなじみですが、こちらは全く別のレシピ。
ハードブレッドではなく菓子パンの仲間で、メロンパンによく似たフワフワ生地をクッキー生地で包み込み、帽子のように仕上げたおやつパンです。
メロンパンとの違いは主に、クッキー生地の柔らかさ。メロンパンよりも柔らかいクッキー生地を絞り袋でパン生地の上に絞り出すことで、焼き上げたときにパン全体を覆うことができるのです。
詳しい作り方は動画でもチェックできます。こちらもぜひ見てみてくださいね。
「ブール(boule)=球」という意味合いの名前のついたパンはバリエーションが多く、味わいもさまざま。
ぜひいろんなおいしさを体験してみてくださいね。