基本の味噌の作り方|はじめてでも失敗しない!

日本の伝統的な食品のひとつ「味噌」。
基礎調味料としてよく表現される「さしすせそ」の「そ」にあたる味噌は、体にやさしい発酵食品でもあります。
味噌作りに必要な材料は実はとてもシンプルで、大豆と塩、米こうじだけ。
基本の味噌の作り方を、 人気ベーカリー「ベッカライ徳多朗」 の徳永久美子シェフに教わります。

味噌とは?

「味噌」とは、大豆、麹、塩から作られる日本の伝統的な発酵食品。
大豆の新豆が出始める晩秋から2月までが仕込みに向く時期とされています。
寒さの厳しい時期には発酵がゆっくりと進むためコントロールしやすいこと、
また雑菌の繁殖が抑えられることなどから、 特にこの「寒仕込み」で作る味噌 が
もっとも作りやすいと言われています。

基本の味噌の作り方

豆をもどしてゆでる

お豆は必ずたっぷりの水に浸し、しっかり膨らんで皮がピンと張るくらいまで戻します。
ゆであがりの目安は、親指と小指でつまんでも大豆が潰せるくらい。じっくり柔らかくゆで上げます。

麹の塩切りをする

米こうじをしっかりと手でほぐし、すりこむように塩を合わせておきます。
ここで作ったものを「塩切りこうじ」と呼びます。

麹と合わせて潰す

ゆであがった大豆を潰し、2の塩切りこうじと合わせて手で潰しながらさらによく混ぜ合わせます。
耳たぶくらいの固さがベストな状態です。

味噌玉を作って容器に詰める

おにぎりを作るように、 ぎゅっと力を込めて味噌を球状に丸めてから容器に詰めていきます。
空気が入らないように隙間なく詰めましょう。

保存する

直射日光を避け、冷暗所で半年寝かせれば完成。
発酵が進めば色が濃くなり、 旨味が熟成されていきます。

手作り味噌のくわしいレシピはこちら

麦味噌とは?

麦味噌とは、大豆に麦こうじを加えて作る味噌。
主に九州、中国地方、四国で古くから愛されています。
作り方は、基本の味噌のレシピの材料のうち、「米こうじ」を「麦こうじ」に置き換えるだけ。
米こうじで作る味噌と比べやや甘めに仕上がり、少し固くなりやすいため、
大豆を潰してこうじと混ぜる際に、 大豆のゆで汁をほんの少し加えるのがおすすめです。

季節限定

香りの良い味噌ができます。
なめ味噌、麦味噌作りの他、漬物や甘酒にもお使いいただけます。

円 (税込)

手作り味噌を使ったアレンジレシピ

すぐに食べたい方へ!10日でできるお手軽味噌

10日で完成!
ひよこ豆で作る自家製白みそ

味噌の定番は大豆ですが、ひよこ豆を使いより手軽に美味しいお味噌を作ることもできます。
10日程で食べられるのが魅力。

詳しいレシピはこちら

徳永シェフのおすすめポイント!

ひよこ豆の白味噌は、徳多朗のお店でもホイップしたクリームチーズと合わせてたっぷり野菜とピタパンでサンドイッチとしても販売したりしてます。白味噌×クリームチーズや白味噌×白あんなどアレンジや発想で楽しんで欲しいです。

味噌作りにおすすめのセット

はじめての味噌作りに富澤商店いちおしセットをご用意しました。
創業以来100年以上豆を扱ってきた富澤商店が自信をもっておすすめするこだわりの材料です。

  • 徳永シェフもお気に入りの北海道産大豆。甘く柔らかく煮あがり、潰しても皮が気になりません。

  • 毎年の味噌作りは必ずこれ、とリピーターさんの多い米こうじ。
    お味噌だけでなく、 甘酒作りにも最適です。

  • 素材になじみやすく、まろやかな塩味が特徴のシママース。
    お料理はもちろん、製菓製パンにもおすすめです。

  • 熟成させる間の管理がしやすいチャック袋。
    しっかり空気を抜けばカビが発生しにくいので安心です。

いちおしセットのご購入はこちら

  • 北海道産 大豆 / 1kg
  • 米こうじ(富山県産) / 1kg
  • シママース / 1kg
  • バルブ付きお味噌用チャック袋 / 1枚
  • チェック全選択
    ・全解除

※チェックボックスのない商品はただいま在庫がありません。

徳永シェフに教わる、
手作り味噌のススメ

今回、基本の味噌作りを教わったのは、 人気ベーカリー「ベッカライ徳多朗」の徳永久美子シェフ。
徳永さんの手書きの文章と素敵な写真が満載の 「おいしいおはなし・お料理ノート」は年4回発行されていて、
お料理レシピや日々のエピソードに全国のファンが魅了されています。
富澤商店の材料で毎年味噌を作られているという徳永シェフに、 手作り味噌のためのアドバイスをいただきました。

  • ゆっくりと発酵が進み、雑菌のわきにくいのは気温の低い冬。「寒仕込み」がベストです。

    手作り味噌は作る工程にも寝かせる工程にも時間がかかるけど、やっぱりお豆に対してこれだけたっぷりの「こうじ」を入れられるところが何と言っても贅沢ですよね。以前お料理ノートでも書いたことがありますが「腸が健康であること」はとても大切で永遠のテーマなので、手作り味噌で体にもおなかにもいい食生活ができるんじゃないかと思います。最後は内臓の強いやつが勝つ!と思う(笑)。

  • 北海道産 大豆は、柔らかく煮えておすすめ。 皮感が気にならない、といったら伝わるでしょうか。

    いろんなお豆があるんですが、やっぱり基本は「北海道産大豆」で。お味噌を上手に作るには、お豆を柔らかく煮あげるのがポイントなので私はこれが一番おすすめです。柔らかく煮えていれば、保存袋なんかに入れて、袋の口をちょっとだけ開けて、上からワイン瓶を転がすだけでわりと手早く潰せます。年の暮れだと、お酒を飲む方もいらっしゃるでしょう?ワインでも日本酒でもいいんですけど、その空き瓶を取っておいていただいて(笑)。

  • 生 (冷凍) 麹か、 乾燥麹かは、お好みで。

    麹は生(冷凍)でも、乾燥のものでも、お好みで使ってください。生麹は水分も含んでいるので、その水分で発酵が進むため仕込む日にちに合わせて購入されることをおすすめします。どちらも試してみましたが、生麹の方が発酵がよく進むようです。乾燥麹を使うときは固くなりやすいので大豆のゆで汁で固さを調整したりしますが、カビが出やすくなるので入れ過ぎは禁物です。それから、納豆には気を付けて!納豆の菌はとても強いので、味噌を作るときには決して触らないようにしてください。

  • 一番最初は、 保存袋で仕込んで少ない分量で作れば、失敗がなくおいしく食べられます。

    お味噌だけでなく、発酵食品は空気に触れやすいところには菌がわきやすいものです。お味噌の外側と内側でも発酵の加減が違ってくるので、いわゆる「天地返し(仕込みから4カ月経った頃にしゃもじでかき混ぜる)」というお味噌をひっくり返す作業が一般的にはあります。今回ご紹介している保存瓶で作る味噌は少量なので、この作業がありません。大豆500gのこのレシピはちょうど作りやすい分量で、失敗しにくいし美味しく食べられるので、ぜひ試してみてください。「ひよこ豆」や「黒豆」でもまた違った味わいのお味噌ができるので、次はそちらもチャレンジしていただきたいですね。

徳永シェフのその他のおすすめ商品

  • 函館産 黒豆 / 500g
    円 (税込)

    しっかりした質感と甘さがあるので大好きな黒豆です。黒豆味噌を作る時に使用したり、お値段も程よいので自宅でもお店でも愛用しているお豆です。

  • ゲランドの塩(顆粒) / 500g
    円 (税込)

    自宅で作るお味噌では、少量で仕込むからこそ、とことん美味しいにこだわってゲランドの塩を使うことも! 贅沢ではあるけど美味しいお塩で作ることで仕上がりの楽しみも増しますね。

  • 「麦こうじ」だいすきです。お味噌も発酵が早いですし風味もよく甘みが感じられます。麦こうじで作る醤油麹は最高です!徳永家でもいろんな場面で大活躍してくれる万能調味料として定番です。麹は米も麦も好きですがどちらも富澤商店さんのは質がよいですね!「麦こうじ」があると知らない人も多いかもしれないのでぜひ試してほしいです。

プロフィール

ベッカライ徳多朗 徳永久美子シェフ

料理に夢中だった調理師学校時代、卒業旅行のヨーロッパ巡りで各国のパンの存在やおいしさに目覚める。
修行先の青山アンデルセンで知り合った夫と共に平成2年(1990年)たまプラーザに小さな店を構え、以来30年以上にわたり、地元で大人気店を続けている。
富澤商店には学生時代から今でも通い続け、お店の開業当時から卸の取引をスタート。
今も尚、日々現場に立つことを大切にしながら「パンを楽しむ生活」(主婦と生活社)をはじめとする、4冊の人気書籍を出版。
また、徳永さんの思いがつまった「おいしいおはなし料理Note」は春夏秋冬の4回発行されており、店頭またはInstagramから申し込みが可能。

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