よくお問い合わせいただくご質問やfacebookによせられた質問にパン屋さんが丁寧に解説します。
※質問は「おうちでパンづくり」のレベルにそったもの。
状況下で答えが質問と異なるものは省いています。
仕上がりのふんわりしたパンを作りたいです。
最強力粉を使用し、しっかりと練ったパン生地を作りましょう。
さらにバターや卵を入れると、よりふんわりとした生地に仕上がります。捏ねあがりはこちらを参照ください。
イーストの選び方を教えて下さい。
サフインスタントドライイースト赤、金をおすすめしています。
国内で販売されているイーストはどれも高品質です。富澤商店としてはプロも多く使用していて扱いやすいサフのインスタントドライイースト赤、金をおすすめしています。
・赤は粉に対して砂糖の量が12%未満の場合にご使用ください。※食パンやフランスパンなど
・金は粉に対して砂糖の量が12%以上の場合にご使用ください。※菓子パン生地、ブリオッシュ生地など。
天然酵母や生イーストなどは、お好みの香りや手間のかけ方によってお選びください。
米粉100%のパンは出来ますか?
米粉100%で美味しいパンを作るのは基本的には難しいです。
小麦たんぱくを添加するなどの方法もありますが、普通のパンの配合では作れません。
熊本県産米(ミズホチカラ)パン用米粉 / 1kgという、米粉100%でパンを焼くことができるアイテムも販売しております。くわしくはこちら。[2019年5月追記]
雑穀・ふすまパンを作るときの粉に対する配合を教えてください。
雑穀は粉に対して5~15%ぐらいが目安、ふすまは粉に対して2%ぐらいが目安です。
雑穀の場合は粉に対して5~15%ぐらいが目安になります。雑穀は水に戻してから使った方が柔らかく仕上がります。多く配合すると膨らみづらくなりますので、お好みの味と膨らみ方に合わせてお楽しみください。
ふすまの場合は粉に対して2%ぐらいが目安になります。ふすまはとても軽いので、2%でもたくさんの量を配合することになります。
※元の配合に追加で入れる場合の割合です。粉の置き換えではありません。
具材を入れるタイミングとポイントが知りたいです。
①具材を練りこむ、折りこむ場合→ 1次発酵後
②包む、のせる(トッピング)場合→ 成形後
作るパンの種類や副材料によっても異なりますが、代表的なものは下記を参照してください。
練りこむ、折りこむ 【一次発酵後】 |
包む、のせる(トッピング) 【成形後】 |
|
---|---|---|
ドライフルーツ ※1 | ○ よく水で洗い、しっかりと水気を取る。 |
× 焦げてしまうのでおすすめしません。 |
ナッツ | ○ 全般に使える。 |
○ 全般に使える。 |
チョコ | ○ |
○ トッピングは、焼き上がり後に冷めてから飾ったり塗るのがよい。 ※焼く前にのせるのは焦げてしまうので、おすすめしません。 |
チーズ ※2 | ○ チーズがつぶれないように練りすぎない。 |
○ ※ナチュラルチーズの場合は包むと、噴きこぼれや空洞の原因になります。 |
※1 ドライフルーツはパンの水分を吸ってしまうのでそのまま入れずに水洗いする必要がある。しかし、長い間の浸水はNG。しっかり水分を切る。
生地の水分を吸ってしまうとパンのパサツキや硬くなる原因となる。
※2 チーズ類は常温に出しておくと、生地に加えた時も生地の温度が下がらずきれいに焼けます。
その他水分量の多いもの(コーンなど)は、そのままだと混ぜ込みづらいため、しっかり水分を切ってから混ぜて下さい。
水を牛乳に置き換えたり、水分を置き換える時の量はどれくらいですか?
水に対して牛乳は100~105%の量が目安。
牛乳のたんぱく質の成分で生地が硬くなる場合があるため、水の場合の時より増やします。
水分量(上記%)は増やしてもいいですが、減らさないようにしてください。
イーストの臭いが気になります。イースト臭を抑える方法はありますか?
生地内でイーストがだまになると臭いが発生。
イーストを入れる時に水に溶いて生地に入れるとだまになりにくいです。
イーストが生地内で完全に混ざりきらず、だまになっており、そこから強いイースト臭を感じる事があります。
対処法としては、イーストを入れる時に水に溶いて生地に入れると混ざりやすく、だまになりにくくなります。また、生地の発酵
が未熟だとイースト臭を強く感じられる傾向にありますので、生地の見極め方を参考に、しっかりと発酵を行って下さい。
固形油脂を液状油脂に変える場合はどうすればいい?
レシピ内の固形油脂の配合量をそのままの分量で液体油脂に置き換えることが可能。
ただし、液状油脂に換えた場合、パン自体の歯切れは良くなりますが、焼き色がつきずらくなります。 逆に、液状油脂から固形油脂に換えた場合、生地の伸びがよくなり、しっとりとしたパンに焼き上がります。また、焼き色もよく つきます。
パンに加える砂糖に関して、グラニュー糖・上白糖・きび砂糖・三温糖の、それぞれの働きや 仕上がり、味などの違いを教えて下さい。
種類 | 仕上がり | 特徴 |
---|---|---|
グラニュー糖 | 雑味が少なく、甘さがすっきりしている。食パンに入れることが多い。 | 甘さを出すためというよりは、パンの食感やイーストの栄養素としての糖分。 |
上白糖 | はっきりした甘さを感じられる。 甘さを感じさせる菓子パンなどに入れることが多い。 |
グラニュー糖に比べて焼き色がつきやすい。 |
ブラウンシュガー | コクと深みが生まれる。 ※砂糖内に含まれる糖分の純度がグラニュー糖や上白糖に比べて少ないため、甘みが出づらい。 |
甘みが出づらいため、量をたくさん入れると生地がベタつく原因になる。 |
はちみつ | はちみつの酵素の働きで発酵が促進されるため、ふくらみが良くなり、ふんわりと仕上がる。 ※ただし、発酵の促進により過発酵になりやすく、過発酵になると膨らまずにしぼんでしまうため、注意が必要。 |
砂糖と置き換えるのではなく、粉に対して10%程度加えるとよい。砂糖をはちみつに置き換えるのは難しいのでおすすめではない。 |
フランスパンの生地を仕込むときにミックス粉を使わない場合は、モルト・ビタミンCは 加えたほうがいいのでしょうか?
モルトもビタミンCもどちらも入れた方がいいです。
モルトは生地の伸展性と色づきが良くなり、ビタミンCは生地の弾力性が増す効果があるため、どちらも入れた方がいいです。
モルトは扱いやすいパウダーがおすすめです。粉に対して0.5%混ぜて使って下さい。
※ビタミンCは、富澤商店おすすめのサフイーストなどを使えばイースト内に添加(添加量は10ppm※)されているので、
特別入れる必要はありません。
※生イーストなどを使用し、ビタミンCを入れる場合は添加量が微量になってしまうので、インスタントドライイーストの利
用をおすすめします。添加量は10ppm※。
※ppm…parts per millionの略。0.0001%のこと。
ノンオイルで低脂質なパン作り(バター、油、乳製品不使用)をしているのですが、やわらかい パンを作るのにおすすめの粉、酵母、イーストはありますか?
粉は最強力小麦粉スーパーキング、イーストはプロ御用達のサフインスタントドライイーストがおすすめ!
最強力小麦粉スーパーキングを使用し、生地をしっかり捏ねてグルテンを形成してください。イーストは、プロも多く使用していて
扱いやすいサフインスタントドライイーストをおすすめします。
ただ、バターなどの油脂や乳製品はパンをやわらかくする働きが
ありますので、それらなしではやはりパン屋さんのパンのようにやわらかいパンにするのは難しいです。
卵もボリューム増大に効果
のある材料です。また焼きたてのパンが一番やわらかく美味しいので、ぜひ焼き立てを食べていただく事をおすすめします!
レシピの分量を少なくしたり増やしたりする場合、全ての材料も同じ割合で減らしたり増やしたりして いいのでしょうか?
可能ですが、すべて同率で増減させないとパンができない可能性があります。
材料の配合比率(ベーカーズパーセント※2)をそのまま減らす、もしくは増やすことが可能です。
すべて同率で増減させないとパンができない可能性があります。
※1 粉を50%に減らす場合は他の材料も50%に減らして下さい
※2 ベーカーズパーセントとは?
配合中の粉の総重量を100パーセントとして、その他の材料を配合中の粉の総重量に対する割合で表したもの。
例)粉300g:水210g=100%:水70%⇒粉200g:水140g
材料の全粒粉をそのままグラハムに置き換えると、生地がだれてしまいます。
加水を低くすればいいですか?
もし他に方法などあれば教えてください。
その場合どのくらい減らせばいいのでしょうか?
材料の置き換えはNG!材料に沿った配合をお試しください。
全粒粉もグラハムも原料は小麦ですが、製粉方法が異なるため、材料の置き換えはできません。
材料に沿った配合をお試しください。
ハードパンに挑戦してます。
レシピにモルトパウダーやモルトエキスの記載がないのですが、一度入れてみたいです。
その場合、配合の割合やタイミングはどうすれば良いでしょうか?
また、モルトパウダーとモルトエキスではどう仕上がりに違いが出ますか?パウダーとエキスを使い分ける
ポイントも教えて下さい。
軽量で保存もきき、扱いやすいモルトパウダーがおすすめ!
入れるタイミングは、水や塩を入れるときに。
モルトエキスの方が生地の活性力が強くなりますが、ご家庭でのパン作りには、軽量で保存もきき、扱いやすいモルトパウダー
をおすすめいたします。入れるタイミングは、水や塩を入れるのと同じタイミングで入れて下さい。
配合の割合は商品ページをご覧ください。
■モルトパウダーはこちら
■モルトシロップ(ユーロモルト)はこちら
生地がやわらかくなったり、硬くなった時の対処方法が分かりません。
生地がやわらかい場合の
対処方法
粉が飛散しない程度に少しづつ様子を見ながら、生地が練れる硬さになるまで粉を足しましょう。
粉を加えてから捏ねあがりの状態になるまでしっかり練り上げます。
(捏ねあがりの見極め方を参照)
生地が硬い場合の対処方法
捏ね始めてから3分以内に水分を足す。3分を過ぎると生地は水分を吸わなくなります。
さらに水分を入れても生地の状態が悪くなるだけなので入れないでください。
※捏ね始めてから3分以上経過してしまった場合
バターなどの油脂を加えて様子を見ることもできますが、基本はレシピ通りでの配合量
で作ることをおすすめします。
冷蔵発酵の場合は生地などにどう変化がありますか。
冷蔵発酵の特徴として、下記の特徴があります。
・生地内のグルテンが軟化するため生地が伸びる。
・生地内の気泡が減る(気泡同士がくっつき、1つの気泡が大きくなる)
・周囲の温度が低いため気泡の成長が遅く、長い発酵時間が必要となる。
上記の特徴から、生地の熟成がゆっくり進みパンの香りがよくなります。パンの香りを楽しむ、ハード系のパン作りに向いています。
発酵時間を短くすることはできますか?
基本的にはおすすめしません。
イーストの量を増やしたり、発酵を高温で行ったりすると早くはなりますが、生地内のバターが溶けだしたり、 イースト臭が強く出たりすることがあります。ただしイーストは生き物なので、発酵時の状況によっては異なります。
HBで捏ねる作業まで行い、その後発酵やベンチタイムをしてもふくらみが足りません。 どうすればいいですか?
発酵環境の温度が低い可能性あり。室温の高い場所で発酵を行ってみてください。
発酵環境の温度が低い可能性があります。その場合、日光のあたる場所やお風呂場等の室温の高い場所(室温の目安:25℃以上)
で発酵を行う事で改善できる事があります。HBの機種によっては練りが足らない場合があります。
グルテンの膜の状態を見て、
すぐに切れたりする場合は生地を少し手で捏ねて下さい。グルテンの膜が薄く出来るのが目安です。
一次発酵はそれなりに膨れるのに、二次発酵で膨らみません。
どうしたら二次発酵がうまくいきますか?
1次発酵で発酵過多になっている可能性あり。
フィンガーテストを参照し、ちょうどいい発酵で上げるように。
生地温度が高すぎる場合や発酵室温が高いことが原因としてとして考えられます。それにより発酵が進みすぎており、2次発酵で 膨らみづらくなる事があります。フィンガーテストを参照し、ちょうどいい発酵で上げるようにしてください。
発酵時ラップや濡れ布巾をかぶせますが、はがすときに生地がくっついてしまいます。
シャワーキャップみたいな物があれば便利かなと思いますが何かいい方法はありますか?
下記2点の方法がおすすめ!
1.スプレータイプの油(離型油)をラップに吹き付け、油のついた面をパン側になるようにかぶせる。
2.大きなビニール袋(ゴミ袋)などに空気をたくさん入れて、その中にパンを入れて発酵させる。
フィリングが飛び出さないようにするにはどうすればいいですか?
中身を入れすぎに注意!
※あんパンは空洞が出来やすく、スカスカになるため、成型時に指で生地を押し込むと空洞防止になりきれいに仕上がります。
※チーズなど焼くと大きく膨張するものは、上部をカットして空気を逃がす先を作る。中に入れるチーズは、ナチュラルチーズではなくプロセスチーズを入れる。
※ナチュラルチーズ…乳を固めて発酵熟成させたもの。熱を加えると溶ける。
※プロセスチーズ…加熱溶解し、乳化剤などを加えて再び成型したもの。熱を加えても溶けない。
春豊(はるゆたか) ブレンド (江別製粉)の生地であんパンを作った時に、どんなに丁寧に閉じても 焼き上がると中身が漏れてしまいます。生地が硬いのでしょうか?
生地の乾燥、発酵のしすぎが原因かも。
原因は下記の2つ考えられます。
1.生地が乾燥してしまっている。包餡作業をするときに、作業をしている以外の生地は必ず濡れ布巾などをかぶせて乾燥を防いでください。
2.発酵のしすぎで生地に弾力がうまれて戻る力が強くなってしまっている。
レシピの時間はあくまでも目安なので発酵が早い場合
は記載時間前に成形作業を開始してください。
バゲットやバタールなどのパンを電気オーブンでうまく焼くにはどうすればよいですか?
方法1:クープの間に植物性の液状油脂を軽く垂らす。
1滴ほど、生地同士の離れがよくなるようにするのが目的。
※オリーブオイルなどは臭いがつくので注意。※ハケを使うとクープが倒れるのでNG。
方法2:予熱をしたオーブンに生地を入れ、オーブンの 焼成スタートは行わず余熱状態のまま5分程度蒸らす※1。
※1:オーブンでの蒸らし方
スチーム機能付きオーブンの場合はスチーム機能を使う。スチーム機能がないオーブンの場合は、タルトストーン等
を容器に入れて予熱し、そこに水をかけて蒸気を作る。
オーブンの温度がレシピの温度まで上がらない場合でも焼けますか?
レシピの温度まであがらなくても、焼き時間の調整で焼き上げる事も可能です。
オーブンの機種により密閉率や熱の伝わり方が異なるのでオーブン機種に合わせた温度・設定で試してみてください。
※すべての機種で出来るわけではありません。
一次発酵、二次発酵のタイミングで生地を冷凍しても良いですか?
イーストに発酵力が弱くなるため、膨らみづらくなります。
どうしても冷凍したい場合
おすすめの材料:冷凍耐性の強いスーパーキングやゴールデンヨットなどの最強力粉と発酵力の強いサフの金イーストを
使用する事をおすすめします。
工程内で生地を冷凍するタイミング:材料を混ぜる→捏ね上げ→1次発酵30分→冷凍→常温解凍(※生地温度が20℃を
超えるまで解凍する)→分割→ベンチタイム20分→成形→2次発酵
※冷凍した生地は3日を目安に使用してください。
(時間の経過とともに生地が膨らみづらくなるため、なるべく早く使用してください。目安としている3日以内でも生地が
膨らみづらい場合があります)
翌日もおいしいパンにするには?
食品添加物を加える方法もありますが、翌日には味は落ちてしまいます。ぜひ焼き立てを味わって!
食品添加物を加えるなどの方法はありますが、添加物を加えない場合はやはり翌日には味は落ちてしまいます。 これは多くのパン屋さんでも同様です。やはりご家庭での手作りは焼きたてパンを楽しめるのが醍醐味ですので、ぜひ焼き立ての美味しさを味わってみてください。
焼いたパンの保存方法を教えてください。
密封し、冷凍保存をしてください。
冷蔵庫はパンがもっとも硬くなる温度なので厳禁です。一度冷蔵保存したパンは、焼きなおしてもやはり味は落ちてしまいます。
パンが作りやすい時期はありますか?気温と湿度など。
パンが作りやすい時期は5~7月上旬。気温、湿度ともに高くなるので作りやすくなります。
秋になると気温はちょうど良くても湿度が低いので生地が乾燥しやすくなります。
気温 28℃ 湿度 70%以上 がパンを作るのに最適な状態です。
小麦粉・ミックス粉・雑穀粉
お菓子・パン作りの型
お菓子・パン作りの道具
バター・乳製品・油脂・卵
ドライフルーツ・加工野菜・果物
ラッピング
ナッツ(アーモンド・くるみ等)
チョコレート・ココア
デコレーション・トッピング
キッチン道具・雑貨・衛生資材
砂糖・はちみつ・ジャム
和菓子材料
和食材
イースト・天然酵母
菓子・パン袋
ケーキ装飾
お茶・スナック
お手軽材料
膨張剤・香料・色素・凝固剤・添加物
塩とスパイス
スーパーフード・健康補助食品
栗・芋・かぼちゃ・シード
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