チョコレートのきほん
失敗しないテンパリング方法
ツヤがあり口どけのよいチョコレートにするために必要なチョコレートのテンパリング作業。
本格的なプロのテンパリング方法から、初心者さんでも失敗しにくいレンジを使用した簡単なものまで、レベルに合わせた方法をご紹介します。
テンパリングとは
チョコレートに含まれるカカオバターを分解し、安定した細かい粒子に結晶させて融点を同じにするための温度調整のこと。テンパリングを行うと、つややかで柔らかい口当たり、なめらかな口溶けのチョコレートに仕上がります。
テンパリングをすると…
ブルームを
防ぐおいしさ
長持ち口溶けが
よくなるつややかな
仕上がり
ブルームとは、チョコレートの表面が白っぽくなったり小さな斑点ができた状態のこと。
テンパリング
失敗例と成功例
成功
失敗
左の失敗例は色もまだらでくすんでいるが、適切な手順で作った成功例はきれいなツヤが出ている。
ショコラティエの技
本格テンパリング
おいしいチョコレートにするためには、それぞれのチョコレートに合わせたテンパリングをていねいに行うのが一番です。美しい仕上がりのチョコレートができたら苦労も吹き飛びます!チョコレートにも愛情を注いで、テンパリング方法を攻略しましょう。
テンパリングの方法
(一般的なスイートの場合)
01
刻んだチョコレート(タブレット状はそのまま)の2/3をボウルに入れ、湯せんで50℃に温める。この時、湯気や水蒸気が入らないように気をつけてください。
02
湯せんからおろし、残りの1/3のチョコレートを加えて、空気を含ませないように混ぜ合わせる。全体がなめらかでだまのない状態になり、温度が32℃になったらOK!
03
包丁やパレットナイフなどステンレス製の平たい物の先に少しつけてみます。しばらくおいてしっかり固まれば、見事テンパリング完成です。
これは温度の上げ下げの少ない、一番シンプルな方法です。50℃で溶かした後、ボウルを氷水につけて28℃まで下げ、再び湯せんにかけて32℃まで温度を上げてテンパリングする方法もあります。
動画で見る
テンパリングの方法(湯せん)
一般的なチョコレートの
テンパリング温度
- 溶解温度
- 最初にチョコレートを溶かす温度
- 下降温度
- ボウルを氷水にあてて冷ます温度
- 調整温度
- 再び湯せんにかけて温める作業の際の温度
テンパリング温度一覧
チョコレートの種類 | スイートチョコレート | ミルクチョコレート | ホワイトチョコレート |
---|---|---|---|
溶解温度 | 50~55°C | 45~50°C | 40~45°C |
下降温度 | 27~29°C | 26~28°C | 26~27°C |
調整温度 | 31~32°C | 29~30°C | 29°C |
初めてでも失敗しにくい新しい方法
電子レンジテンパリング
今までの常識を覆す「水を使わない」「電子レンジで加熱するのみ」の驚きのテンパリング方法をご紹介します。
これに慣れたらいままでの方法には戻れなくなるかも!?
電子レンジ
テンパリングの方法
この方法は、下記表のチョコレートのみが向いている方法です。
01
電子レンジ500Wで30秒ずつ加熱し、ゴムベラで潰せるくらいのやわらかさにする。
02
500Wで10秒ずつ加熱していく。その都度ゴムべらで粒をつぶす。
03
最後に500Wで5秒ずつかけて目標温度(下記表)にしたら完成。
チョコレートの銘柄と目標温度
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テンパリングのテクニック
スタジオ講師おすすめ!
電子レンジでのテンパリング
水冷法でのテンパリング
フレーク法でのテンパリング
こんな時はどうするの?
テンパリングに関する
Q&A
ひとくちにチョコレートといっても種類も豊富で、その扱い方や作り方で分からないことがたくさんある…
そんな皆さんの質問に製菓のプロがお答えします!
- Qつやのあるきれいなチョコレートにするには?
-
A
チョコレートを溶かした際、テンパリングという温度調整が必要です
溶かしたチョコレートをそのまま冷やすと、表面が白っぽくなったり、きちんと固まらずに手で触るとすぐ溶けてしまうくらい柔らかくなってしまうことがあると思います。 これを解決するのが「テンパリング」。チョコレートを溶かして温度調整をすることで、ツヤを出すだけでなく、食感がよくなめらかな口溶けになり、手作りチョコレートが一層おいしくなります。
- Qテンパリングってなに?
-
A
ツヤがあり口どけのよいチョコレートにするための温度調整のこと
テンパリングとは、チョコレートに含まれるカカオバターを分解し、安定した細かい粒子に結晶させて融点を同じにするために行う、温度調整のこと。
テンパリングをすることで、ツヤをだし、柔らかい口当たり、なめらかな口溶けになります。
- Qテンパリング温度はチョコレートによって違う?
-
A
メーカーとチョコレートの種類によって違います
メーカーとチョコレートの種類によって、溶解温度(最初にチョコレートを溶かす温度)、下降温度(ボウルを氷水にあてて冷ます温度)、調整温度(再び湯煎にかけて温める温度)のいずれも異なります。
お使いになるチョコレートのテンパリング温度を確認してから作業しましょう。
テンパリングに便利な
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